観光
2020.07.14
沖縄文化・体験・お土産がつまった「壺屋やちむん通り」那覇市
那覇市の国際通りから近い「壺屋やちむん通り」。赤瓦屋根の家や石垣など、沖縄らしい雰囲気が残ります。
やちむんとは沖縄の方言で「焼き物」のこと。通りにはたくさんの工房やギャラリーがあり、琉球王朝が沖縄各地の窯場をここに集めたのが始まりとされています。
やちむん通りでは自分に合った陶器探しやシーサー作り体験など、子供から大人まで楽しめます。
沖縄の「やちむん」とは
沖縄のやちむんは、ぽってりとした厚みのある器に、鮮やかで躍動感あふれる絵柄が特徴。点打ちと呼ばれるドット柄や、ロクロで回しながら柄を付ける飛びカンナ、花のような印花(イングァー)など様々な伝統的な柄があります。
沖縄の焼き物の始まりは、約6600年前に作られた土器と言われています。その後、やちむんの基礎ができたのは1616年。薩摩から招いた朝鮮人陶工が朝鮮式の技法を伝えたのが始まりです。
琉球王国の庇護のもと発展したやちむんですが、明治時代には本土から来る安価な磁器製品に押され衰退してしまいます。しかし大正時代に起こった日常の生活道具を評価する「民藝運動」により、多くの人に認められるようになりました。
こういった歴史ある焼き物なので、渋くて重たいイメージを持つかもしれませんが、最近は日常で使いやすく可愛らしい食器や雑貨も多数並んでいますよ。
「壺屋やちむん通り」ってどんな場所?
やちむんの工房やギャラリーが並ぶ、那覇市壺屋の「やちむん通り」。那覇空港から車で約20分、またはモノレール牧志駅から徒歩10分のところにあります。人気の観光地、国際通りからも近いので一緒に訪れることができます。
400メートルほどのやちむん通りには、約50の窯元やショップ、カフェなどがあります。賑やかな国際通りとは雰囲気が一変。那覇市内でも昔ながらの雰囲気が残るスポットです。
「壺屋やちむん通り」おすすめスポット
育陶園
この地で300年続く壺屋焼の窯元「育陶園(いくとうえん)」。総勢30名のスタッフがチームになり、量より質を大切に仕上げます。美しく繊細に掘られた唐草模様が人気で、ひとつひとつが職人の手彫り。どんな食卓にも馴染みやすい、シンプルながら美しい陶器です。
家族連れやカップルには陶芸体験がおすすめ。シーサー作りや絵付け体験など、思い出の品が作れます。職人技を間近に見られる工房見学は詳しい説明を聞けるガイドツアーと、少しだけ覗ける無料見学があります。
[基本情報]育陶園
住所:沖縄県那覇市壺屋1-22-33
電話:098-866-1635
南窯(ふぇーぬがま)
沖縄県指定文化財「荒焼釜(あらやちがま)」の隣にあるカフェ。釜に使う薪などを保管していた建物を改装した店内は、クラシカルで温かみのある雰囲気です。
カフェで使われている食器はもちろん、やちむん。コーヒー、紅茶、さんぴん茶のほか、生シークァーサージュースや沖縄クレープちんびん、ホットサンドなどをいただけます。やちむん通りの丁度真ん中辺りにあるので、散策しながら一息つくのにぴったり。
店内では、壺屋焼きの販売もあります。品数も豊富で、立派な壺や器、シーサーなど。見ているだけでも楽しい気持ちになれます。
[基本情報]南窯(ふぇーぬがま)
住所:沖縄県那覇市壺屋1-9-29
電話:098-861-6404
壺屋焼物博物館
やちむんの詳しい歴史や製法を伝える「壺屋焼博物館」。
1階の映像シアターでは、昔の生活や陶工達の焼き物への想いなどを学べます。2階には作品や道具を展示。たくさんの作品は見ごたえがあります。一般350円、高校生以下は無料で見学可能。
ここで壺屋焼について学んだ後に、やちむん通りを散策すれば、より深く楽しめますよ。
[基本情報]壺屋焼物博物館
住所:沖縄県那覇市壺屋1-9-32
電話:098-862-3761
「壺屋やちむん通り」で開催されるイベント
壺屋やちむん通り祭り
毎年11月の第一土曜と日曜の2日に渡り開催される「壺屋やちむん通り祭り」。エイサーや三線ライブなどのイベントが盛り沢山!小さい子供には、ポニー乗馬体験やふれあいヤギコーナーが人気です。
やちむん好きには堪らないのが、各店舗の割引セール。通常よりもかなりお値打ちに、やちむんを買うことができます。またガイドさんと壺屋をめぐる「壺屋まーい」や無料のロクロ体験など、子供から大人まで楽しめます。
壺屋でシーサーの日
突然ですが、シーサーの日をご存知でしょうか?
それは毎年4月3日。そう、語呂合わせでシーサーの日なんです。この日那覇市ではシーサーにちなんだイベントが多数開催されます。
やちむん通りもそのひとつ。壺屋焼物博物館の無料開放やシーサー展、スタンプラリー、シーサー作り体験教室などイベント満載。各店舗ではやちむんの割引販売も行われるほか、キッチンカーの出展もあり、お祭りムードで盛り上がります。
優しい絵柄の「やちむん」。友人、家族への土産はもちろん、自分用に購入すれば、旅行から帰っても沖縄の思い出にひたれます。
次の沖縄旅行ではぜひ、壺屋やちむん通りに足を運んでみて下さいね。
関連記事▼
読谷村「やちむんの里」を巡って自然と陶器に触れよう
屋我地島の「Atelier43」でやちむん作り体験♪
旅行前に知りたい!「沖縄国際通り」沿いホテル7選&おすすめスポット
Keyword: