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2020.05.28

国際通り近くで三線体験!通販でも来店でも三線のことはお任せ那覇市「ナビィ三線」

国際通り近くで三線体験!通販でも来店でも三線のことはお任せ那覇市「ナビィ三線」

沖縄音楽を語ったり学んだりする上で、欠かせない楽器といえば「三線(さんしん)」。三線が奏でるメロディーや音色を聞いた瞬間、沖縄をイメージする方が多いのではないでしょうか。

そんな沖縄音楽のシンボル「三線」に、楽しく気軽に触れられるお店を紹介! 本物の三線を見たことがない初心者から沖縄県内に住むプロの演者・唄者まで、全ての方のリクエストに応えられる三線専門店「ナビィ三線」です。

ナビィ三線

今年オープン15年目を迎える「ナビィ三線」は那覇市の中心地・牧志にあり、ゆいレール・牧志駅から徒歩で5分程度。国際通りを松尾方面へ歩き、ちょっとだけ路地に入りますが分かりやすい場所なのですぐ到着できると思います。

入門三線からプロ仕様の三線まで

ナビィ三線

ドアを開け店内に入ると、目に飛び込んでくるのはズラ〜ッと並んだ三線の数々。

ご夫婦で営んでいるこじんまりとしたお店ながら、高級感あるプロ仕様の三線から初心者でも弾きやすい入門向けの三線まで幅広くそろえられています。

三線に触れたい方はきっとテンションあがりますよ!

ナビィ三線

気になる三線のお値段ですが・・・お手ごろな物は2万円程度から、高級品は45万円を超えるものまで。ヤギの血入りの塗装が施されためずらしい棹(さお)も展示されていました。

店内に並んだ三線を眺めていると、人工皮や本皮・皮の張りの強度・いろいろな型など、「三線」とひとくくりにしても、さまざまな個性があると気付きます。ちなみに一番スタンダードな三線の型は「真壁型」で、棹が細くて音の振動伝達が良く明るい音色を奏でる特徴があるそうです。

オーナーの鴨志田幸一さんと奥様

「棹を作る以外、三線に関することは全部やっています」と語るのはオーナーの鴨志田幸一さん

製作から修理までの工程をこなし、奥様の明恵さんとお店を切り盛りしています。鴨志田さんは「できることは何でもやりたい」そうで、「海外のミュージシャンからエレキギターに三線の蛇皮を張り付けてほしい」というめずらしいリクエストが来て特別注文として応えた過去もあるそうです。

修理やメンテナンスなどにも対応

県外からの修理やメンテナンスなどにも対応していますので、三線のことで何かあればお問い合わせを。

ニシキヘビの皮

ふと見上げるとチーガ(胴)に使うニシキヘビの皮が壁にあり、数メートルあるその巨大な姿に驚きました。

鴨志田さん

「細かい工程にこだわらないと良い三線にならない」ことをモットーにする鴨志田さんは、棹を含む胴に対して棹を寝かすのか起こすのかで音が変わり、0.1ミリ単位の微調整が必要ということなど、いろいろ教えてくれました。皮の張り方ひとつで音は変わり、強く張るとよりシャープな音色になるそうです。

ナビィ三線

そんな鴨志田さんのこだわりの三線が並ぶこの「ナビィ三線」では、単体でも購入できますが、初心者はお得なセット購入がオススメ。

三線本体・ソフトケース・入門書・水牛バチ・予備の弦・体験無料券などシンプルセットは人口皮で27,000円(税込み)です。

三線単体だと23,760円なので、いかにお得かが分かりますよね。クリップチューナーや教則DVDを加えた入門セットは、33,480円からになります。

楽器・楽譜・グッズと種類豊富

「ティーガー」と呼ばれる胴巻き。

また三線関連グッズも本当にたくさんあって、特に目を引くのは「ティーガー」と呼ばれる胴巻き。紅型模様をはじめ、ピンクや黄色などカラフルで個性的な品をたくさんそろえています。三線の着せ替えを楽しむ気分で、いくつか購入するのもいいかもしれませんね。

ナビィ三線

三線以外のパーランクー(小太鼓)やサンバ(三板)、横笛などの沖縄らしい楽器も販売しています。そして三線を弾くバチに名前を入れる事もできるので、世界に一つだけの「名入れバチ」(3,000円)もゲットできます。

民謡やオキナワンポップスなどのCD

他にも空き缶で作った「カンカラ三線」も販売しており(6,000円〜)、かわいらしくてお土産にぴったり。

民謡やオキナワンポップスなどのCD、三線の楽譜「工工四(くんくんしー)」や専門書など沖縄音楽関連の書籍もそろっていて、あれもこれも気になり目移りしてしまいました。

30分で弾けるように?!初めての三線体験

三線体験

そして店内で「三線体験」もできます!構え方から練習曲の演奏まで教えてもらえるので、初めて三線に触れる方でも安心。

沖縄県民でありながら生まれて初めて三線を持つ私が、鴨志田さんの指導で実際に体験してきました。

①持ち方

①持ち方

最初に三線の持ち方を教えてもらいます。

三線の胴体を右足に乗せ、上半身と足の間に隙間ができないようにしっかりと固定。弦を弾く方の手首も三線と空かないように構えます。棹の位置を上げ低くならないように注意。

②弦を弾く

②弦を弾く

人差し指にバチをはめます。弾く位置は胴の下にあるウマ(駒)とつなぎ目の間で、弦に対してバチを垂直に立てるのがポイント。人差し指が下がらないようにバチの先に親指を乗せ、親指を使って弦をはじく感覚です。弾いていく弦は「上→中→下」の順。頭の中でもう一本弦があるイメージを持つと、間隔のバランスが取れて弾きやすくなりましたよ。

③左手で支え〜弾く練習

③左手で支え〜弾く練習

握手をするポーズで親指を棹の後ろに隠します。三線に赤いシールが貼られているので3本の指で押さえますが、特に小指はギュッと力を込めて押さえます。(棹の先に近い方から人差し指、中指、小指という順番です)

上の弦から棹の先側のシールを下に向かって弾きます。続けて中の弦〜下の弦と1つずつシールを押さえながら弾いていきます。

ここまでできれば、なんと音階を弾けるようになっていました。思った以上に簡単!

上の弦からドレミファと順番に弾き、真ん中の弦と下の弦を使ってソラシドと続けます。何度か練習していくうちに、指の感覚と音階が一致してきてだんだん弾き方を理解できるようになりました。

三線勘所図

体験用三線には分かりやすく3つのシールが貼られていましたが、その三箇所を左手で押さえる事が弾き方の基本。三箇所の位置をしっかりマスターすることで、ほとんどの曲に対応できるそうですよ。

④曲を弾こう

④曲を弾こう

いよいよ曲を弾いてみます。まずは初心者向きの「キラキラ星」に挑戦!

三線の楽譜は「工工四(くんくんしー)」といい独特で難しそうに見えますが、その仕組みがわかれば意外にも取り組みやすく心配無用です。

鴨志田さんがゆっくり弾いてお手本を見せてくれました。

一行目「四四工工五五工(きらきらひかる)」〜二行目「尺尺中中上上四(おそらのほしよ)」と連続して頑張ってみると・・・なんとか弾けました。

次は3行目「工工尺尺中中上(まばたきしては)」〜4行目「工工尺尺中中上(みんなをみてる)」と続け、56行目は12行目を繰り返します。

以上で「キラキラ星」の弾き方は一通り終了。34行目が難しかったので、何度か練習をしました。

⑤通しで一曲

⑤通しで一曲

教えてもらった「キラキラ星」を、最初から最後まで通しで弾いてみます。

確認しながら12行目を危なげに弾き、難関の34行目はなんとかクリア!反復練習の成果が出ました。最後の56行目は最初と同じなので難なくこなし、なんとスタートから30分程度で一曲弾けました。かなりゆっくりで怪しい感じでしたが(笑)、初めて三線に触ったのに弾けたなんて感激です。

さらに某携帯会社の有名CM曲「海の声」のさわりにも挑戦!「七六工○七六工○○工五○五工工(そらの  こえが きき たくて)」ここまでを楽譜を見て弾いてみると・・・なんと結構すんなり弾けるではないですか!

鴨志田さんいわく、「三線の音の構成が分かったので、弾けるようになりましたね」とのこと。自分の上達をダイレクトに実感でき気持ち良かったです!

⑥修了証を受け取って終了

⑥修了書で終了

教わりながら三線を体験したら、記念写真付きの修了証をいただきました。30分という短い時間の体験レッスンでしたが、一曲弾けて三線奏者の一歩を踏み出した気分。修了証も贈られとてもうれしかったです。

気になる「三線体験」の金額は、個人レッスンで30分2,000とお手ごろ価格。私のような完全な超初心者をはじめ、すでに弾ける方も沖縄の三線店で体験できるのは、楽しい達成感があると思います。

店頭で申し出て対応可能な時は案内してくれますが、事前予約が確実です。「三線体験希望」と電話もしくはホームページのお問い合わせフォームからお申し込みください。

ナビィ三線

「三線は誰でも弾くことができますよ」とほほ笑む鴨志田さん。

丁寧に対応してくださり、三線への深いこだわりを持つ方でした。「三線は世界に轟く楽器になると思いますから、これからも大切に触れ合っていきたいです」と語る鴨志田さんと奥さまの三線愛にあふれたステキなお店「ナビィ三線」。

来沖の際はぜひ訪ねていただきたいですが、全国どこからでも三線購入・修理依頼・問い合わせを受け付けていますので、詳しくはホームページをご覧ください。三線に関することなら相談にのってくれるはずですよ!

[基本情報]ナビィ三線
住所:沖縄県那覇市牧志3-9-11
電話:098-861-3494
営業時間:11:0020:00
定休日:火曜・水曜・木曜
駐車場:なし
URLhttps://www.nabbie.com

感染症の影響で現在は営業時間などが変更されている可能性があります。最新情報はホームページなどでご確認ください。

nohatakako
この記事を書いた人饒波 貴子
那覇市出身・在住。OL生活、週刊レキオ編集室勤務を経て、フリーライターに。現在は沖縄のエンターテインメントおよび店舗紹介を中心に取材・執筆。ウェブマガジン「琉球新報Style」、雑誌「porte」ほかで執筆中。 このライターの記事一覧

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