体験
2020.01.29
雨でも大丈夫!冬の沖縄でのんびり過ごす、最新アクティビティ「一番街のチェアリング・ツアー」を地元の新人ライターが体験してみた
沖縄観光といえば、青い海!豊かな自然!そして、のんびりした南国の空気!ですよね?ただひとつ言えば、季節が冬であったり、悪天候だと、思い描いていた沖縄観光を体感できず、自然の変化には、どうしても左右されてしまいます。
しかし、こんな場所があったらどう思いますか?
・季節や天気に左右されない
・予約なしで手軽に体験できる
・しかも格安である
・高い確率で地元民と触れ合える
・あなただけのオリジナルな体験ができる
そんな新しい沖縄観光の遊び方があるんです。その名も「一番街チェアリング・ツアー」と勝手に命名。それでは、詳しく紹介していきます。
目 次
沖縄市の「一番街」って何だろう?どこにあるの?
米軍基地の嘉手納飛行場第2ゲートから垂直に伸びる沖縄市のコザゲート通り。その通りに面したアーケードの商店街が「一番街」です。
アーケードなので雨が降っても気軽に散策でき、冬の時期なら冷たい風から守ってくれます。アーケード内は自動車やバイクは進入禁止!だから、ゆっくりとおしゃべりしたり、よそ見をしながら歩いても安全です。(いや、よそ見は危険ですね…)
1990年代頃まで賑わっていた商店街も営業する店が減り始めて、シャッターで締め切った店が目立つようになりました。しかし、ここ1〜2年の間、野望を抱いた起業家たちが集まりだし、面白いお店が増えてきたのです。
嘉手納飛行場のゲートから近いこともあり、米軍人さんが歩く姿を普通に見ることができます。アメリカンな雰囲気と変わりゆく商店街の風景がゴチャ混ぜ!とても興味深いエリアです。
ここで解説!「チェアリング・ツアー」とは?
チェアリングとは、軽くて持ち運びしやすい椅子に腰かけて、アウトドアで飲酒などを楽しむ行為をいい、この言葉は造語だそうです。
チェアリングに使う椅子は、ズバリ!アウトドア用の折りたたみ椅子のこと。
簡単に移動でき、また、組み立てが簡単。座るとリラックスした低い姿勢になります。
アウトドアと聞くと、どうしても「海や山の自然」を思い浮かべますが、言葉の意味的には、屋外ならどこでも「アウトドア」ですよね。ということで、今回はアーケード街に椅子を持参してお酒を飲んでしまおう、チェアリングしよう!といった趣旨。
例えば、アウトドアの中でも「座ったままのアクティビティ」といえば、イメージは「お花見」に近いのかもしれません。チェアリングは、桜がなくても景色や会話を楽しめる、新しい観光スタイルとも言えます。
いろんなシチュエーションで座り、チェアリングを楽しむ方たちを、こちらの動画からご覧いただけます。ワンランク上のチェアリング体験を求めるのなら、モバイルスピーカーを活用するのがおすすめです。いつもと違う環境で聞く音楽は、感動を増幅させてくれます。
チェアリングの予算はどれくらいか?
場所とやることが分かれば、次は道具の準備です。
必要なのはアウトドア用の椅子、たった一つだけ。安いものなら1000円あれば買えます。もし、軽さやゆったり感を求めるのなら種類は豊富。自分好みの椅子を探すところから、チェアリング・ツアーは始まっています。好みの椅子が手に入れば、すぐに出発できます。
食べ物や飲み物は、現地調達がおススメ!特に一番街のチェアリング・ツアーでトライしてほしいのは、沖縄のソウルフードでもある「てんぷら」ですね。
しっかりと衣のボリュームがあるし、だいたい1個100円以内。1個では物足りなくても、すぐにおかわり可能です。
もちろんバナナは、おやつに含まれますよ。
飲み物は、あちこちに設置された自動販売機がありますし、商店街の酒屋でほろよいアルコールをどうぞ。場所代は一切かからず、時間制限もありません。
心置きなくリラックスできます。
商店街の「一番街」なら、地元民との触れ合いも楽しい!
一番街でお店を営業してるのは、オジー、オバーが多いです。のんびりと店番をしながら、馴染みのお客さんとおしゃべりをしている姿をよく見かけます。
そんなオジーやオバーの前で、ぜひ椅子を出して座ってみましょう。
すぐに興味を示すはずです。きっと「なにやってるの?」と声をかけてくるので、「風景を楽しんでます」と答えてみてください。
こんなちょっとしたキッカケから、楽しい会話が始まります。
また、道を歩いているお客さんからも、声をかけられるかもしれません。なんといっても、ゆんたく(沖縄の方言で「おしゃべり」のこと)好きなお客さんが多いため、店の前にベンチを置いてあったりするのですから。
オリジナルな体験ができる?
普段座ったことのない場所に椅子をだすのは、少し抵抗があるかもしれません。でも、ちょっとだけ勇気を出して座ってみると気づきます。通路でたたずんでいる姿が当たり前すぎて、誰も変だと思わないのです。
しばらくすると、逆に歩く人を見るのが楽しくなってきます。また、視点が低くなるため、これまで訪れたことのないような場所に思えて、新鮮な景色に見えてきます。
いつもならすぐに歩き去ってく通路に椅子を出してとどまり、ゆっくりと景色を見渡す時間は、新しい発見にあふれています。道行く人たちの視点とは異なる、チェアリング・ツアーを体験した人だけの世界です。
寝そべったら、ワンちゃんの視点を体感でき、また違った面白さがあるかもしれません。(さすがに地べたに寝るのはおススメしませんが…)
こんな一番街チェアリング・ツアーを地元の駆け出しライターが実際に体験してきました。どんな感想を持ったのか、どのような面白さがあったのか。ここからは、実体験のレポートをご覧ください。
初めてのチェアリング in 沖縄市の一番街!実体験のレポート
ハイサーイ!はじめまして。新人ライターのナカチです。
今回は、沖縄市中央にある「一番街」のアーケード商店街で、人生初のチェアリングを体験してきました。実際にどのような新発見があったのか、その内容をお伝えします。
商店街の中心付近からチェアリングをスタートしました。
折りたたみ椅子を広げるだけ。時間にして1分弱です。ノンアルコールビールとスナック菓子を購入し、費用は1人500円くらいです。
意外にも通行人はこちらを気にしてない様子。スピーカをセットして音楽を流し、開始5分の感想としては、とっても楽しい。「商店街をリビングに」という言葉がぴったりですね。
盛り上がっている最中、おばちゃんからも「楽しそうだね」と話しかけられました。迷惑ではないようです。安心しました。
正直、昼間の一番街はシャッターが閉まったお店もあり、その光景を逆手に取って活用したシャッターアートが目を引きます。アートの前でチェアリングをしたら、オシャレでいい感じでした。インスタ映えを狙っているのであれば、ぜひオススメです。
週末の夜は、多くの人で賑わう場所も昼間は静かです。
リラックスして心地よい気分になれる場所だから、時を忘れ、自然に人生観を語り出す二人。街に腰を下ろすことで、立ち止まって自分の人生をゆっくり見直すキッカケになりました。
ゲート通りに面した上間天ぷら店の横、ゴヤ市場入口です。続いて市場内でチェアリングをしてきます。ワクワクしますね。
な、なんと!開いているお店が1件。狭い通路に昭和感全開のレトロな雰囲気がただよっています。
1件だけ開いていた店のおばさんが、僕たちのところまで来て、「あんたたち、楽しそうだね」と言って笑顔を見せてくれました。
次は、330号線沿いにあるシアタードーナツ前でチェアリング。
シアタードーナツでは、大きな映画館ではあまり上映されない、メッセージ性が高い心打たれる作品に出会うことができます。懐かしい名作映画や、沖縄で制作されたローカル映画が上映されることもあるそうです。
もちろん、おいしいドーナツもありますよ。そんなシアタードーナツの前は、人通りが多い賑やかな場所でチェアリングできます。そして、胡屋バス停が目の前から、お酒を飲んだ後でも移動するのに便利です。
バスを乗降する人たちに笑顔で挨拶しながら、地元の人たちとも交流できますよ。
一番街は、昔ながらの雰囲気を残しつつ、新しい風も吹きはじめ、まさに時代の流れが変化する分岐点にあります。一度は口を閉ざした建物が、息を吹き返そうと頑張っている姿を間近でみることができ、とても元気をもらいました。がんばれ一番街!
天気が悪くても、海に来た気分になれます。気持ち次第で、自分はどこへでも行けるんだ。ということを勉強させられました。
ここは面白い場所でした。ゲームセンターと思いきや、お客さんは誰もいません。よく見ると、ゲーム機に小さいカメラがたくさんついています。
お店の人に話を聞くと、なんとオンラインクレーンゲームの会社と言うではありませんか。スマホでリアルなクレーンゲームを楽しめる時代なのです。
ゲーム台にカメラを設置して、その画面をスマホで確認しながら、スマホを操作してクレーンを動かす。要するにスマホひとつあれば、世界中どこにいても遠隔操作でクレーンゲームを楽しむことができるんです。
こんな場所が沖縄市の一番街にあるなんて、全く知りませんでした。
一番街は、ブティックからオンラインゲームといった、新旧の文化が融合している面白い場所です。アーケードなので、天気に左右されることなく、チェアリングといった新たなアクティビティを体験することができて、非常に満足しています。
「商店街をリビングに」
そんな発想が合っているなと実感しました。普通の沖縄観光ではちょっと物足りないかも?と感じている、あなたにオススメです。
Let’s チェアリング!沖縄市の一番街でお試しあれ
準備するのは、椅子と好奇心とちょっとのおやつ代。
ガイドブックで紹介するような沖縄は、一通り遊び尽くした人。地元の人と触れ合う心が豊かになる観光をしたい人。ふと時間が空いたけれど、せかせか動きたくない人にも!おすすめな一番街のチェアリング・ツアーです。
ここ数年、話題となっている「シェアリング・エコノミー」ならぬ、「チェアリング・エコノミー」を沖縄で体験すれば、家族や友達に自慢できるお土産話がたくさん見つかりますよ。
(文・撮影:中地 清紀、カプセレント具志/編集:OKINAWA GRIT みやねえ )
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