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2019.11.16

沖縄のマラソン芸人・なみちゃんが「NAHAマラソン」をナビゲート!楽しむポイントやおすすめ練習コースもご紹介

マラソン芸人なみちゃん

沖縄県民を始め全国のマラソンファンが注目する「NAHAマラソン」。

平和祈念公園を中心に本島南部の5市町(那覇市・南風原町・八重瀬町・糸満市・豊見城市)を走るフルマラソンです。「太陽と海とジョガーの祭典」をキャッチフレーズに、35回目を迎える2019年の大会は121日(日)朝9時スタート!

今回はNAHAマラソンをもっと深く知りたい、はたまた攻略したいという方のためによしもと沖縄所属のピン芸人「なみちゃん」にガイド役をお願いしました!

※ 紹介する内容は、なみちゃんの独学による知識、および個人的な感想なども含まれています。あらかじめご了承ください。

なみちゃんが解説!NAHAマラソンの魅力

マラソン芸人 なみちゃん

こんにちは!NSC沖縄1期生、特技も趣味も「マラソン」のなみちゃんです!

NAHAマラソン」には過去6回参加していて、走りながら生中継するラジオ番組のランナーズ・レポーターにも選ばれている僕が、まずはNAHAマラソンの魅力をお伝えします。

NAHAマラソン

NAHAマラソン」といえば沖縄のお祭りともいえる一大イベントで、沿道の応援者がダントツに多い大会。一般市民の方が私設エイドを用意し応援してくれます。

どこかで常に食べ物を配ってくれているので給食には困らないですよ。

種類が多すぎて、マラソンには向かない食べ物も出てきたりします(笑)。例えばちんすこう、サーダーアンダギー、紅芋タルト…沖縄を代表するこの3つのお菓子を食べると、喉がカラカラになる。そういう大会です(笑)。

NAHAマラソン

走るだけで観光気分が味わえるのも間違いなしです。タイムを気にせず、気楽なペースで走りながら景色を見て私設エイドの沖縄そばを食べると「沖縄に来たな〜」と実感するんじゃないでしょうか。

最初から一生懸命走るより、楽しみながらゆっくり走る方が後半まで体力が持っていいと思うんです。マラソンしながら食を楽しんだり人の温かさを感じたり、糸満市では南部の景色も楽しめますよ。

NAHAマラソン

特にNAHAマラソンの良さを感じるポイントになるのは、30km地点!

まだまだ元気な人に疲れている人、ランナーはさまざまで、沿道で応援する方たちが熱くなって湿布剤を渡していたりします。「あれ? 親戚の人?」と思うくらい、親近感があるんですよ。

コース近くに学校があれば生徒みんなで声援をくれたり、エイサー踊ったり、野球部の応援歌で元気付けてくれたり…その光景は素晴らしいですし、感激のあまり泣いている人もたくさんいます!

マラソン芸人 なみちゃん

今年も僕はランナーズ・レポーターとして参加しますので、今は走りながらレポートする練習をしています。夜、誰もいない場所を走って「応援がすごいです〜」「いま、どこどこを走ってます」など声を出していると、たまにすれ違う人にビックリされます(笑)。

なみちゃんのNAHAマラソンの思い出

35km地点で、おばあちゃんが子ヤギを連れて応援している姿を見まして。

「かわいいな〜。動物も応援してくれて、鳴き声が頑張ってって聞こえるよ」と微笑んだ瞬間、「ゴールしたらおいしいビールとヤギ汁が待ってるよ!」と言われてしまい、この子ヤギちゃんが…?!と切なくなりました。最後の言葉は要らなかったですよね…(笑)

他にも足がつったランナーをみんなで助け合うシーンに感動したり、うんこ型の帽子かぶっている人に抜かされてショックだったり、いろいろありますよ(笑)。コスプレをしたランナーを見るのも楽しいですね!

当日の持ち物や注意点

僕の当日の持ち物はユニフォーム、栄養補助ゼリーや塩分チャージのタブレット、飴や飲み物ですね。ゼリーは整列直前に食べて、そのほかは持って走ります。そして個人的に欠かせないのが体の中のミネラルを調整してくれるバナナです。

あと、注意点として会場のトイレが混雑することも伝えたいです!特に女性トイレはすごく混むので気をつけてください。

走った後も存分に楽しんで充足感に浸ろう!

NAHAマラソンでは、走ったタイムを刻んで泡盛の記念ボトルやゼッケンを使ったグッズを作ったりできますので、記念品になりますよ。

マラソン参加者は飲食代を割引」というお店もあって、街全体でランナーを労ってくれたり、歓迎ムードになりにぎやかです。参加者が集まるパーティーも独自企画で開催されているはずなので、ネットで調べて参加してみるのもいいですね。

沖縄出身の先輩コンビ、オリオンリーグさんは毎年のようにNAHAマラソンを走っていて、当日の夜は余韻を楽しみながら、お笑いや音楽も披露するライブを開催しています。打ち上げ感覚で、僕も参加する機会が多いです。

走った後も楽しみたいですし、脳裏に残っている感動の場面を思い出して、「あの地点で応援してくれた人、温かかったな〜」と浮かんだりして、ふとした瞬間に泣きそうになります(笑)。一瞬の出会いでも、走っていてしっかりと頭に焼き付いているんですよね。

NAHAマラソンに向けた「なみちゃん流」の練習方法

僕はウォーミングアップは9月頃から始めます。まず走るペースをイメージして、それよりちょっと早く走ってみたり遅く走ってみたり、という風に練習します。

大会ではやっぱり後半がキツイので、いいイメージを持ちたくてゴール地点の奥武山陸上競技場から逆走コースを練習したりもします。

11月に入ると仲間に声をかけ、大会の3週間前までに30km走をやります。本番と同じペースで走るイメージなので、大会まで期間を空けて回復させるんです。そして2週間前に20km1回入れるというのが基本的な準備。

5時間程度のタイムを想定している人であれば、当日のウォーミングアップはしなくていいと僕は思うんです。その分疲れますし、結局スタートまで時間が空くのでアップの意味がなくなってしまう。

なのでスタートして最初の10km程度を、アップの気持ちでゆっくり走った方がいいんじゃないかな~と思います。

最初は周りの人に合わせてゆっくり走り、後半で抜いていくイメージがいいですよ。その方が上半身が上がり、景色を見ながら楽しめます!

なみちゃんオススメ!NAHAマラソン向け練習コース

ここで、実際になみちゃんが利用しているおすすめ練習コースをご紹介!

オススメコース① ゆいレール「赤嶺駅」を拠点に実際のコースで練習

ゆいレールの「赤嶺駅」から出発し、豊見城市の名嘉地交差点で折り返してくるコースです。

<ポイント>
NAHAマラソン」の実際のコース(3539キロ地点)
・歩道幅が確保されていて走りやすい
・自動販売機やコンビニがあり、給水も安心

おすすめコース② 瀬長島(豊見城市)を走って沖縄の風景を堪能!

瀬長島(豊見城市)を走って沖縄の風景を堪能!

那覇空港近くの人気観光スポット「瀬長島」を走るコース。本島と瀬長島を繋ぐ「海中道路」を走ります。

<ポイント>
・海・空・風、沖縄の美しい風景を体感
・夜はホテルがライトアップされ、日中とは違う美景に
・那覇空港近くなので、飛行機の離発着を見物
・走る=「キツイ」を「楽しい」に変えてくれるスポット

おすすめコース③ 奥武山公園〜明治橋交差点で気分を盛り上げて

明治橋交差点

那覇市内から利便性の良い「奥武山公園・奥武山総合運動場」とその周辺の「明治橋交差点」を走るコース。NAHAマラソンに向けて練習ジョガーも増えて来ます。

<ポイント>
・NAHAマラソンのスタート&ゴール地点なので本番ムードを先取り
・ジョギングやウォーキングをする人が多くて励みに
・公園内には猫がいっぱい!動物好きに人気

おすすめコース④ マイペースに走りたいときは「新都心公園」

新都心公園

ゆいレール「おもろまち駅」から徒歩10分程にある「新都心公園」を走るコース。

<ポイント>
・しっかり練習したい人に特にオススメ
・コース外周は50メートルごとに表示があり、距離がつかみやすい(一周850メートル)
・歩いたり走ったり、マイペースで練習できる

おすすめコース⑤ NAHAマラソン当日は安心のランニングスポットで

スタート地点(国道58号線明治橋交差点)に近く、景色も楽しめる3箇所がオススメ!僕は当日、朝5時頃に体を起こすためにちょっとだけ歩くんですが、その時波の上ビーチに行ったりします。

①波の上ビーチ
②うみそら公園
③那覇港~奥武山公園

 マラソン芸人なみちゃんにインタビュー

ーマラソンを始めたきっかけは?

初めてしっかり走ったのは、2013年の「NAHAマラソン」です。よしもと沖縄の芸人で走る企画で15名参加して、2名完走しました。

僕は4時間ジャストに近いタイムで完走したので、応援に来ていた宮川大助・花子師匠によしもと芸人のマラソン・チーム「YND吉本ナショナルDREAMS」に入らないかと誘われたんですよ。現在もチームに入っています。

僕は伊江島出身で、学生時代やっていたスポーツはサッカーや相撲。

小学校から高校までは遅刻ギリギリで学校に行くクセがあって、毎日チャイムが鳴っている時に門に駆け込んでいました(笑)。ゲーム感覚で楽しんでいたのかもしれませんが、そのおかげで体力がついたかも(笑)!? 子どもの頃は喘息持ちで、特別扱いされたくない気持ちで走ったりしていたのも、マラソン好きの今につながっていて良かったなと思えます。

ー本格的にマラソンを始めてから、約6年なんですね。

はい。2014年に大先輩の間寛平さんが発起人のチャリティーイベント「淀川 寛平マラソン」に初めて出場しました。芸人が200人位来て大阪の淀川エリアを走ったり、ステージで漫才したりするお祭り。一般の人も走れますし、来場者約3万人といわれる大イベントですよ。

大雨が降って気温3度で走った時は目の前が白くなり「お前凍死しそうだぞ」と先輩に肩を叩かれました(笑)。沖縄にはない寒さだったんです!でもその回以降は順調で、去年と今年は芸人部門で1位になりました!

2年続けて優勝とはスゴイ!

最高の気分でした!参加を重ね2017年は一年かけて練習メニューを考え、2018年の大会で実践しました。でも当日は12キロ地点で間違えてラストスパートしてしまい、残り30キロもあるって後で気付いたんです…。

「既にラストスパートをかけたあいつはヤバイ」という声が聞こえてきて、「もう戻れない」とペースを上げ続けていたら1位になっちゃいました(笑)。自己ベストを20分くらい更新して優勝。2020年は229日(土)〜31日(日)開催予定で、3連覇がかかっているので頑張ります!

ー沖縄県内のマラソンにもたくさん出場していますね。

県内マラソンになるべく多く出場することを基本に、よしもとのマラソンチーム「YND吉本ナショナルDREAMS」のみんなで大会に出ようと声がかかると、本土にも行くようにしています。

ー普段の練習について教えてください。

秋から春にかけて5月くらいまで大会がありますから、年間通してずっと練習しています。

那覇市内に住んでいるので、奥武山公園付近の国道58号線に出て走っています。広くて走りやすいんです。昨日は17km程度、ゆっくり走りました。時間を作りやすい深夜に走る事が多いですね。

旅先でも走りますし、仙台や東京のスカイツリー、浅草近辺も走りました。携帯のマップを見ないで出発地に戻れるか、ってゲームみたいに試したりして。よく迷子になっちゃうんですけどね(笑)。

でもどこにいても、「走りたい」って気持ちになりますね。車や乗り物移動では見られない景色に出会えますし、自分のペースで走って写真を撮りながら旅を楽しんでいます。

ータイムはどのくらいで走りますか?

まだ3時間台です。去年のNAHAマラソンは3時間33分で、レポーターやりながら自己最高記録でした。本当は3時間切る計画でしたがバテてしまったので、今年は2時間50分切れるくらいの体力で臨みたいです。

NAHAマラソンはじめ、マラソンの楽しみは?

NAHAマラソンは、やっぱり沖縄の食が楽しめるとアピールしたいです。

全国の開催地、どこもそうですけどね。大阪だったら「たこ焼き」をいただきました。タコがでかくて、無料で配るのに手を抜かずにスゴイな~と思いました。スイカの名産地では水分補給でスイカを食べる大会があったらしいですし、各地の食を味わうことが虜になって止められないランナー、意外に多いです。

ーこれからの目標、抱負を教えてください!

マラソンで走っている時でも僕は芸人。よしもとのユニフォームを着て走っているので、ネタ帳を持って走ろうかなと思ったこともあります(笑)。裏切るわけにはいきませんからね!

走りながらのレポーター業務は、ペースを調整しながら上手くやり遂げたいです。去年は息ハーハーで、最後は何を言っているか分からなくなってしまいましたから。本格的なマラソン芸人・タレントは、沖縄にはいないと思うので全力で頑張りますよ。

そしてお笑いのネタにも活かしていきたい。芸人として売れたら、「オールスター感謝祭」のミニマラソンに出場することが目標です!

なみちゃんがマラソンに挑戦する理由

マラソンは「才能がほとんど要らない」といわれるスポーツです。

練習を少しずつ積むだけで89割の人、ほとんど誰もが2時間台で走ることができる、といわれているんです。あとはもう忍耐力。だから惹かれるんでしょうね。年齢重ねて、7080歳になっても自分のペースで続けられるのも魅力です。

限界や制限がなく、どこでも始められるし歩いてもいい。疲れたら休み、週1回から続けてみるとか、旅に出たら観光地巡りになるとか。大会終わった直後は「もうやめたい!」と思いますが(笑)、一般市民が1人から参加できるスポーツ大会ってあまりないですよね。

走れば走るほど成果が出て、体力ついて元気になれるマラソン。これからもずっと続けていきたい、というのが僕の気持ちです。

 

【プロフィール】なみちゃん
NSC沖縄1期生
生年月日:1991/5/31
出身地:沖縄県国頭郡伊江村
趣味・特技:マラソン、サッカー観戦、けん玉
Twitter@39_ie
Instagram@namichan.japan

<レギュラー番組>
FMもとぶ「島全部でちゅらハート」(毎週金曜日1800-1830

<過去出走レース一覧>
【那覇マラソン】2008年、2013年、2014年、2016年、2017年、2018年(レポーター)
【沖縄マラソン】2009年、2014年、2015年、2017
【淀川寛平マラソン】2014年、2015年、2016年、2017年、2018
2018年フルマラソン芸人の部第1位(2時間5502秒)、2019年フルマラソン芸人の部第1位(2時間5926秒)

【尚巴志ハーフマラソン】2017年、2018年(レポーター)
【大阪マラソン】2014年、2016
【伊良部島マラソン】2015
【東村つつじマラソン】2015
【伊平屋島ムーンライトマラソン(ハーフの部)】2015
【伊江島マラソン】16回完走

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この記事を書いた人饒波 貴子
那覇市出身・在住。OL生活、週刊レキオ編集室勤務を経て、フリーライターに。現在は沖縄のエンターテインメントおよび店舗紹介を中心に取材・執筆。ウェブマガジン「琉球新報Style」、雑誌「porte」ほかで執筆中。 このライターの記事一覧

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