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2022.03.18

自由に楽しむ発想で誕生!沖縄の伝統と文化から生まれた独自製法の「赤瓦焙煎珈琲」

南国の青い空によく映える、沖縄らしい赤瓦の屋根。

琉球王国時代の18世紀ごろから使われはじめたとされる赤瓦は、沖縄特有の泥岩「クチャ」を使用して作られます。クチャに多く含まれた鉄分が熱され酸化することで、特有の赤色になります。

沖縄の気候に適した屋根として機能してきた赤瓦。その吸水・速乾性からコースターなど新しい商品を見かけるようにもなりましたが、今回はこの赤瓦に含まれたクチャを「自由に・面白く」活用した、新しいコーヒーのお話。

近頃は沖縄にもこだわりのカフェやコーヒーショップが増え、またコンビニでも気軽に美味しいコーヒーが飲めるようになってきました。そんな中誕生した「赤瓦焙煎珈琲」の企画販売元は、コーヒーショップや食品メーカーなどではなく、なんと沖縄のお笑い芸人を中心とした芸能事務所「FECオフィス」。

県内で人気を博すキャラクター「護得久 栄昇(ごえく・えいしょう)」さんを輩出し、お笑いライブも定期的に開催している事務所です。

企画力を生かして!芸能事務所が取り組んだ斬新なコーヒーの誕生

所属芸人・タレントは「演芸集団FEC(フリーエンジョイカンパニー)」の団員としても活動しているFECオフィス。代表は、ご自身も役者として県内の映画やドラマに出演されている山城智二社長です。

芸能事務所として2023年で30周年の節目を迎えるにあたり、「自由で楽しく」という社名をもっといろんな形で広げていきたいと、数年前から他の事業にも取り組むことを考えていたのだそう。

その時ふと目に入ったのが、社員が手にしているコーヒー。

事務所内のスタッフが作業をしながら飲んだり、所属芸人がそれぞれお気に入りのコーヒーを手にネタ作りをしている姿をみて、こんな風に身近にあるコーヒーを最初に手がけてみようと思い立ちます。

日常生活に欠かせないコーヒーに、なにか沖縄らしさを取り入れたいと考え、ふと思いついたキーワードが、沖縄の空を見上げた時に目に入る「赤瓦」でした。

赤瓦屋根の下、縁側でコーヒーを飲んでいる姿がイメージでき、その瞬間に「これだ!」と思ったのだそう。

そこからさらに、赤瓦を商品名だけではなくコーヒーの製造にも使えないだろうか?と考えていると、開発に携わっていたスタッフから「削ってビー玉状にして、焙煎機にかけてみたらどうですか?」というアイディアが。「それ面白い!」と、実際に作ってみることになりました。

最初は赤瓦をハンマーで砕いて丸く削り、ボール状にして焙煎機に入れてみるところからスタート。そこから試行錯誤の末、赤瓦に使われているクチャをボール状に加工し、高熱で焼き上げることで赤瓦ボールを独自に開発しました。

このように沖縄をイメージして思い浮かんだ「赤瓦」が、実際に製造方法にまで関わることになりました。

こちらは実際に焙煎で使用した赤瓦ボール。焙煎機にこの赤瓦ボールを一緒に入れることで、ボールから出る遠赤外線が豆をすばやく芯から焙煎し、独自のコーヒーが出来上がります。

開発段階から焙煎を担当しているのは、県内外で人気の「沖縄セラードコーヒー」。

様々な商品作りや店舗展開をしている地元のコーヒー屋さんなら、地域に還元もできると思い、ボール状にした赤瓦を持って相談に行ったと言います。

赤瓦ボールを使用した焙煎方法は、コーヒーのプロにも「面白いですね」と言ってもらい、「やるんだったら徹底的に美味しいコーヒーを作りましょう」と沖縄セラードコーヒーの協力のもと、赤瓦焙煎珈琲が誕生しました。

お買い物や観光の合間にも「赤瓦焙煎珈琲」が買えるところ

お買い物や観光の合間に「赤瓦焙煎珈琲」が買えるところ

現在はオンラインショップ以外でも、県内スーパー「ユニオン」の古島店・経塚店・津嘉山店の3店舗と、首里城公園ショップで販売中。

さらに3月中旬には那覇空港内の土産品店でも販売開始するそうなので、旅行中や帰りの搭乗前にもお土産として気軽に購入できます。

「国立劇場おきなわ」で販売している限定パッケージの商品

「国立劇場おきなわ」で販売している限定パッケージの商品は、販売開始から人気なのだそう。沖縄の伝統芸能「組踊」がモチーフのパッケージがとてもかっこいい!お土産に渡すと喜ばれそうです。

また、売り上げの一部は「沖縄県赤瓦事業協同組合」に寄付されるので、購入によって首里城復興や沖縄の伝統工芸の継承・発展にも貢献できます。

「Free Enjoy Company」という社名のFECオフィスだからこそできた、自由で楽しい発想のコーヒー。芸人さんを多く抱える事務所として培ってきた企画力も、赤瓦焙煎珈琲の誕生に生かすことができたと山城社長は語ります。

芸人さんとのゆんたくも楽しい!県内のキッチンカー販売

赤瓦焙煎珈琲はキッチンカーでの販売もスタートしました。インパクトある外観のキッチンカーは、県内3店舗のユニオンの駐車場で営業中です。

店頭で販売している豆やドリップパックは賞味期限が近づく前に全て回収され、すぐに飲めるようキッチンカーで提供されるため、食品ロスの問題にも対応。

キッチンカーではFEC所属の芸人さんが販売を担当しているので、購入の際は楽しいおしゃべりができるかも。

メニューはアイスコーヒーのMサイズ(350円)、Lサイズ(400円)と、ホットコーヒーのMサイズ(300円)で販売中です。リーズナブルなお値段で気温やその時の気分に合わせて飲めるのが嬉しいですね。

コーヒーのお供に黒糖のサービスがついてきます。黒糖をかじった後にコーヒーを飲むと、また違った味わい方ができるそうです。

FECオフィスが目指す「飲食×エンタメ」での地域活性化

今後は県内各地をキッチンカーで巡りながら新しいエンタメの場として、小さな子供からおじいおばあまでが交流できるお祭りのようなイベントも展開していきたいとのこと。

まずは地元の人に愛されるコーヒーとなって、その後に県外の人にも広まっていって欲しいのだそう。

「なるべく多くの人に飲んで欲しい」と山城社長がこだわった中深煎りの焙煎により、酸味の少ない口当たりはクセがなく、誰でも楽しめるスッキリとした味わいになりました。

ちんすこうやサーターアンダギーなど沖縄のお菓子にも合いそうな、休憩や気分転換の時にぴったりのコーヒーです。「青い空の下、縁側に座って、ゆんたく(おしゃべり)しながら飲んで欲しい」と山城社長は笑顔で語ってくれました。

人々の手に美味しいコーヒーがあると、自然と生まれるゆったりとした時間、会話、笑顔。沖縄の風景にかかせない赤瓦のように、沖縄の人にとって身近であり愛されるコーヒーになる予感がします。

[基本情報]赤瓦焙煎珈琲
オンラインストア:https://fec-okinawa.stores.jp/
販売店舗:県内スーパー「ユニオン」古島店・経塚店・津嘉山店、首里城公園ショップ、那覇空港(2022年3月中旬予定)
企画販売元:有限会社FECオフィス https://www.fec.okinawa/

この記事を書いた人いね [Feel沖縄 編集部]
奄美大島生まれ。10年ほどまえに沖縄に来ました。 おもに那覇で過ごしているので、石垣島で満天の星空を見るのがいまの目標。 このライターの記事一覧

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