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食事

2019.12.26

琉球王朝時代に王族が食べていた伝統菓子を現代でも味わえる!新垣カミ菓子店

新垣カミ菓子店

こんにちは!沖縄出身・在住のライター小鍋悠です。

突然ですが、皆さん。沖縄のお菓子といえば何を思い浮かべますか?

ちんすこう、くんぺん、ぽーぽー、サーターアンダギー辺りでしょうか。

今回は、伝承200年(!)の琉球王朝時代の王族や貴族が食べていた「ちんすこう(金楚餻)」などの伝統菓子が、なんと現代でも味わえるという「新垣カミ菓子店」をご紹介します。

琉球の王族が食べてきたお菓子とは一体どんな味なのか?どんな人がどうやって200年も味を守ってきたのか?製法は?戦火をどうやってくぐりぬけてきたのか?

いやぁ、新垣カミ菓子店さんに聞きたい事がいっぱい!

いざ!新垣カミ菓子店で伝承200年の琉球菓子を味わう

新垣カミ菓子店 伊波元丸さん

沖縄都市モノレール「ゆいレール」儀保駅から、徒歩約5分。那覇市首里赤平町にある「新垣カミ菓子店」の工場に着くと、スタッフの伊波元丸さんが出迎えてくれました。

いい匂いがするなぁと思っていたら「ちょうどいま花ぼうるを作っている最中なんです」と、工場の中に案内してくれました。

紙帽子

工場に入る前に、紙帽子。髪の毛一本でも商品の命に関わります。

「花ぼうる」の材料

「花ぼうる」の材料はいたってシンプル。卵黄と砂糖、小麦粉だけ。

このように長方形に整えた生地が

このように長方形に整えた生地が…

花の形

えっ?一瞬の匠の技で花の形に。

私が瞬きをしている間に完成してしまいました。

追いついていけなかった私のために、丁寧に成型過程を並べてくれました。

花ぼうるは、琉球王朝時代に王朝内の日用茶菓子として食されてていたお菓子。もちろん、庶民は口にできるようなものではない高級菓子でした。200年前から変わらず、現在も1個1個手作り。

花ぼうる

焼きたての花ぼうるを、伊波さんが淹れてくれたコーヒーと共に頂きます。

私個人的には、この「花ぼうる」が新垣カミ菓子店のお菓子の中で一番好きなお菓子。

しっとり食感がたまりません♪

焼きたてを食べて欲しいから、受注生産で作り置きは1週間以内

花ぼうる

新垣カミ菓子店では、お客様にできるだけ焼きたてを食べて欲しいと、製造販売している商品は、1週間以上の作り置きはしていないそうです。しかも保存料や添加物は不使用。

以前はよく全国の催事に出店していたそうですが、沖縄で販売する1週間分がすぐに売れて無くなるので、今は全国での催事は控えているとか。

「うちの商品は、地域のお客様、特に男女問わず中高年の方がよく買いに来ます。3世代のリピーターで来る人もいる。沖縄本島の北部から買いにいらっしゃる方もいますし、首里城でうちの商品を見つけて、わざわざ工場まで買いに来る方もいます」と伊波さん。

Web販売もしているので、商品より送料が高くても1箱だけ注文される県外の方もいるそう。幅広いファンがいるのですね。

沖縄人もなかなかお見掛けできない?ちんすこうの「木枠」

ちんすこう原型

ここで、ちんすこうの型をつくる初期型の木枠が登場。

「ちんすこうって、今は細長い形ですが、最初に作られた当時は花の形をしていたんです。初めて見たでしょう?」と、伊波さんは微笑みます。

ちんすこう原型

擦り減っている部分は、余った生地を切り取って作業をしていた時に出来たもの。長い製造の歴史を物語っています。

ちんすこう原型

これが現在の型。戦後に、より食べやすくするために細長い型にリニューアル。

初期型を知っている年配者は細長い形のちんすこうをみて「これ、ちんすこうじゃない」と言うとか。

ちんすこう商品

新垣カミ菓子店のちんすこうは、シンプルに小麦粉、砂糖、ラードなど僅かな材料だけを使用。昔ながらの製法でシンプルに混ぜ合わせて作ります。

200年も伝承できた理由とは

新垣カミさん

先代の新垣カミは、琉球王朝時代の王府の包丁役(料理方)を拝命されていた「新垣親雲上淑規」を父祖にもつ、尚家代々の御用達菓子店「新垣菓子店」(首里赤平)の子息と結婚しました。

夫と共に、伝統菓子の伝承・製造に励んでいましたが、夫が35歳の若さで急逝。

その後、女手一ひとつで6人の子供を育てながら戦争をくぐりぬけ、焼け野原となった首里へ戻り「新垣カミ菓子店」を開業しました。

くんぺん

決まったことを、決まっている通りにつくる。

「昔からの味は絶対に変えてはいけない。お客に対しては、常に立派な菓子をお出しするのがあたりまえ」と、かたくななまでに伝統を守り、その味と技術を伝えてきました。

これが、琉球王朝の王族が食べてきたお菓子の味を200年も継承してきた一番のコツ。

くんぺん

そして、200年の歴史が続いてきたということは、伝承者である先祖が沖縄の戦火をくぐり抜けてきた証でもあります。

琉球王朝時代から伝わる昔ながらの技法と精神は、伝承者の想いと共に、200年もの年月を越えて令和の世まで受け継がれてきたのでした。

沖縄にはこんなお菓子があったんだ、と思ってもらえるために

くんぺん

「今はインターネットがあるから、日本全国の美味しいお菓子がいつでもどこででも手に入る。小さい店だから、大きな会社のように大きく展開はできないけど、1個1個丁寧に琉球菓子を作って残していくことで『沖縄にはこんなお菓子があったんだなぁ』と、皆が思ってくれたら嬉しい」。

新垣カミ菓子店の「ちんすこう(金楚餻)」、「花ぼうる」、「くんぺん(薫餅)」、「ちいるんこう(鶏卵餻)」などの商品は、首里城公園内で開園当初から販売しているほか、パレット久茂地の地下「リウボウ食品街」や那覇空港、お店の公式サイトでも販売中。

ゆいレールちんすこう号

最近人気上昇中なのは、沖縄都市モノレール「ゆいレール」公認の「ゆいレールちんすこう号」。1号車と2号車を連結して遊ぶこともできるので、こどもや電車マニアに人気なのだとか。

首里に来たらば、ぜひ新垣カミ菓子本店の工場に立ち寄ってみませんか?タイミングが良ければ、焼きたての琉球菓子が食べられます。

「コーヒーも付いてるよ!」と、伊波さんのまぶしい笑顔が見送ってくれました。

 

[基本情報]新垣カミ菓子店 琉球菓子本舗
住所:沖縄県那覇市首里赤平町1-3-2
電話:098-886-3081
営業時間:9001700
定休日:日曜日

konabeharuka
この記事を書いた人小鍋 悠
沖縄出身、沖縄在住。ことば×音楽のライフワーカー。某テレビ会社とラジオ局勤務を経て、現在ライター&司会者。小さい頃はとにかく図書館が大好きで、大学ではびっしり沖縄民話の調査に当たり「取材」の原点を味わったことから、ライターへ。得意な執筆分野は「沖縄あるある」。趣味はJazzとピアノ。 このライターの記事一覧

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