伝統
2019.12.06
聴いて・見て・触れて体感する戦後沖縄音楽の歴史 音楽の街・沖縄市の「沖縄市音楽資料館 おんがく村」
沖縄で「音楽の街」といえば沖縄市。この街から嘉手苅林昌や紫、ORANGE RANGEといった全国で活躍する沖縄アーティストが生まれました。
「戦後の沖縄音楽は、中部地域を中心に発展しました。当時連合軍が駐留していた沖縄市には、兵士たちが通うクラブやバーで音楽を演奏するため県内外からたくさんのアーティストが集まってきたんですよ」
沖縄市が「音楽の街」と呼ばれるようになった所以をお話ししてくださったのは、おんがく村館長の備瀬さん。
沖縄市山里にある「キャンパスレコード店」のオーナーも務める備瀬さんは、戦後の沖縄音楽を後世に残すため、沖縄市と協力し各地に散らばった貴重な資料を10年間かけて集めたと言います。「歴史の裏側には、必ず音楽がありました」と備瀬さん。
アメリカ軍の統治下から日本復帰、そして現在と時代が変わりゆく中で、ジャズやロック、フォークソングなど様々なものを取り入れながら伝統の形を残してきた沖縄音楽をここで感じてください。
那覇空港から車で約1時間、沖縄市中央の商店街である一番街の中に「おんがく村」はあります。沖縄市の高校に通っていた筆者にとって、一番街は馴染みの場所。当時から沖縄市は音楽が盛んで、この辺りにはスタジオや楽器店がありました。
館内には所狭しと、音楽関連の資料が並んでいます。
沖縄アーティストのEP盤レコードを900点以上所蔵。全ての音源はタブレットにバックアップされていて、簡単に検索・試聴ができますよ。レコードだけにしか出せない味わいに酔いしれてください。
レコードの傍には、なんと懐かしのジュークボックスが!こちらは1967年に製造されたもので、最大80枚のレコードをセットできるのだそう。スタッフの方にお願いすれば、音楽を聴くだけじゃなく中の機械が動く様子も見ることができますよ。
他にも実際に使われていた楽譜や沖縄音楽関連の書籍、沖縄音楽の歴史を写した写真なども展示されています。修学旅行で訪れる学生さんも多いらしく、ここでなら違った角度から沖縄を学べそうです。
今回取材にお答えいただいた館長の備瀬さんです。オーナーを務める「キャンパスレコード」は創業から50年を超える老舗。長い経歴の中で様々なアーティストと交流があり、沖縄の音楽や歴史に関する知識が豊富です。ご自身が体験した面白いお話を織り交ぜながら、1つ1つの資料を詳しく説明してくださいますよ。
毎週水・土・日曜の13:00〜15:00の間はこちらにいらっしゃるそうです。(来館日は変更になる場合があります)
[基本情報]沖縄市音楽資料館 おんがく村
住所:沖縄県沖縄市中央1-7-3
電話:098-923-3224
営業時間:12:00〜18:00
定休日:年末年始(12/30〜1/3)、旧盆最終日
駐車場:なし(周辺に有料Pあり)
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