伝統
2018.04.26
早朝4時!那覇大綱挽の壮観な準備風景もうひとつの那覇まつり
毎年10月、体育の日を含む3連休に「那覇大綱挽まつり」が行われます。
那覇市内の国際通りや国道58号線の久茂地交差点、奥武山公園でさまざまなイベントが開催され、その中でも特に人気なのが、2日目に国道58号線の久茂地交差点で行われる「那覇大綱挽」です。
「世界一のわら綱」としてギネス認定を受けた総重量40トンの大綱を、東西に分かれて引き合う迫力。地元民も観光客も入り乱れ、国籍関係なく大勢で綱を引く一体感は、一度参加するとやみつきです。
そんな人気の那覇大綱挽。実は当日の朝4時から準備が始まっていると聞きつけて、まだ夜も明けきらない久茂地交差点へ行ってきました。
午前4時、静けさの残る久茂地交差点で大綱の設置が始まった
繁華街が近いだけあって、前日の夜から明け方にかけて飲み歩く人たちの姿を見かける久茂地交差点付近。
日中は交通量の多い国道もすでに交通規制がかかり、大きな重機が道路にずらっと並びこの景色だけでもなかなかに圧巻です。
普段見慣れない重機に目が釘づけになっていると、大綱が大型トラックで運ばれてきました。
巨大な龍が目覚め、そして宙に舞う
運ばれてきた大綱はクレーンで吊り上げられ、道路に設置されていきます。ほろ酔い気分で歩いていた人たちも足を止め、歩道には見物客が集まってきました。立派なカメラを構えて待機してる人たちもいます。
大綱は本当に大きい。作業している方との対比でもわかるとおり、総重量40トンというとてつもない重さだけに、設置する業者の方々には緊張感が漂います。時には厳しい注意も飛び交い、慎重に設置されていきます。
いよいよ大綱がクレーンで吊り上げられると、その迫力に見物人から歓声が上がります。まるで巨大な龍がゆっくり起きあがったみたいでドキドキ。
見慣れたオフィス街の道路に、巨大なわら綱の龍が横たわるような不思議な光景。
このわら綱は〝米藁で製作された世界一の綱〟として、最初にギネス認定登録されました。毎年、8月頃から新作の綱が那覇軍港で制作されています。
綱挽本番の時には本綱を挽くために取りつけられた手綱(てぃーんな)を握り、精一杯引き合います。
綱挽には誰でも参加可能で、地元民から観光客、最近では外国の方も多くみられます。知らない者同士でも一緒に綱を引くと妙な一体感が生まれ、みんな本気になっていきます。
手綱は綱挽終了後にもちかえる事ができ、家内安全や健康を願う縁起物として家庭やお店などに飾られます。
大綱の設置はいよいよ佳境
空も少しずつ明るくなり、設置作業もいよいよ佳境へ。
「かぬち」と呼ばれる、女綱と男綱とをつなぐための輪っかの部分の設置に入ります。
間近でみると本当に迫力満点です。
作業風景を夢中で見ていて、気がつくと空もすっかり明るくなり朝になっていました。この日は午前中に国際通りで旗頭行列が行われ、午後2時半頃から大綱挽が始まります。
大綱挽の準備風景まとめ
那覇の代表的なまつりとして知られる「那覇大綱挽」。早朝から始まる準備風景では迫力満点の光景を眺められ、長い歴史の歩みとともにたくさんの人々の力でこの大綱挽を楽しませて貰っていることを実感しました。
ちょっとディープな沖縄の伝統に触れてみたい方、本番の綱挽とあわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。
【この記事のポイント】
・準備が始まる時間の告知などはありませんが、毎年だいたい午前4時すぎくらいに大綱が到着するようです。
・さらにレアな光景を見てみたい方は、那覇軍港から大綱が運び出される瞬間もおすすめです
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