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食事

2024.11.12

沖縄の食堂好きが選ぶ新しい!珍しい!沖縄そば店巡り(前編)「にぃぶんじゃ〜」沖縄市

こんにちは!日頃リュックをもって沖縄中をさんぽしているライター小鍋です。今回は沖縄グルメの王道「沖縄そば」を巡りながら、沖縄本島の中部エリアのローカル旅に行ってまいりました!

沖縄には有名店から老舗、新店舗までたくさんの沖縄そば店があります。今回は1万8千人のメンバーが集まるFacebookグループ「沖縄食堂探検隊」の管理人、比嘉大志(ひが・たいし)さんがオススメする新しい!珍しい!お店に伺ってみました。前編・後編に分けてレポートします。

おひとり様からファミリーまで利用しやすい沖縄そば屋さん

最初にやってきたのは、沖縄自動車道沖縄北インターから車で約3分の「沖縄そば にぃぶんじゃ~」(以下、「にぃぶんじゃ~」と省略)。

オープン3年目の新店舗で、地元の人が行き交う幹線道路沿いにお店を構えます。“にぃぶんじゃ~”とはお店の地名「登川(のぼりかわ)」を意味する沖縄方言。

駐車場は車9台収容と広々。レンタカーで旅行をする人にとっては、駐車場はお店選びの大切なポイント。こんなに広々だと安心ですね♪

入口に書かれているメニューを見ると、なんともシンプルです。「素そば」はなかなか沖縄そば店では見かけない珍しいメニューなので、ぜひ食べてみたいと思います!

店内は茶と白を基調とした木のぬくもりあふれる清々しい雰囲気。座布団の赤カラーがより上品なテイストに仕上げています。

店内入って左手にはカウンター席。サッと食べたい人やおひとり様、カップルなどにいいですね。

お茶碗、取り皿、フォーク、スプーン。キッチンの横にはこども用の食器がいっぱい。週末は子連れのお客さんが多くいらっしゃるそうですよ。取材した土曜日も早くから子連れファミリーがお見えでした。

客席のテーブルの横にも、こども用の椅子。筆者は赤子を持つ身なので、座敷やこども椅子があると抱っこして食べずに済むので心底助かります。にぃぶんじゃ〜さん、ありがとうございます!

シンプルな「素そば」と肉たっぷり「ミックスそば」!アナタはどっちが好き?

さっそく注文していきましょう。まずは先程から気になっている「素そば」を。もう1つは店長のおすすめメニュー「ミックスそば(三枚肉、軟骨ソーキ)」。

ここからは1万8千人のメンバーが集まるFacebookグループ「沖縄食堂探検隊」の管理人、比嘉さんと共に試食してまいります。比嘉さん、よろしくお願いします!

こちらが、筆者が気になっていた「素そば」。麺、スープ、ねぎ、錦糸卵とシンプルな沖縄そばで、混じり気のない一本勝負。上品な味わいと透明スープが何とも美味な一杯で、一口いただいた瞬間美味しすぎて絶句しました。

「何も入ってないぶんスープの良さがわかるし、美味しさが引き立っていますよね。麺がモチモチで、あっさりスープ。お酒の酔いがさめます(笑)」(比嘉さん)。

「素そば」は、店長の宮城柚希さんが寝ずに研究して出来上がったものだそう。

「スープは豚、鶏、鰹に『ぬちま~す』の塩を加えて6時間煮込んでいます。最初は通常の塩で調理していましたが、今はこれ。ぬちま〜すはエモいですね。普通の塩と全然違う。主張はしないけど整えてくれる。『素そば』というネーミングは、『素ラーメン』などのラーメンからアイディアを得ました」と微笑みます。

三枚肉と軟骨ソーキが添えられた「ミックスそば」は旨味が全面に広がるスープで、麺はモチモチ食感。2種類の肉は口の中でホロっと溶けるほど柔らかく煮込まれており、大変贅沢な沖縄そばです。

「食べたときに肉の骨がほとんど残らない珍しい沖縄そばですよね。骨が消滅寸前で(調理を)止めている。麺はコシがあってカツオの味がきいていて、スープは三枚肉の味が染みて旨いっ」と、比嘉さんもご満悦。

「肉は大きめに入れています。私も肉は好きで、見た目を重視しました(笑)。今回ちぢれ麺をチョイスしましたが、この麺はミックスそばのスープに絡めやすくて主張しすぎない良い仕事をしてくれます。スープは軟骨のコラーゲンをスープに溶かして、口どけの良さを追求しています」(宮城店長)

お店のメニューは、どのそばもストレート生麺とちぢれ麺の2種類から選択OK。「ストレート麺」は鰹の粉末が入った香り豊かな生麺となっており、女性に人気。「ちぢれ麺」は照喜名製造の麺を使用しているそう。

「(テーブルにある)『特製にんにく』はたっぷり入れるのがおすすめ。これでもかと言うぐらいたくさん入れるのがミソです!」と比嘉さん。

よりスープの旨味が引き立って美味しくなり、しっかり入れても味が強くなくクセがないにんにくとのこと。にんにく好きな方、ぜひお試しください♪

にぃぶんじゃ~の沖縄そばの美味しさの秘訣、店づくりの工夫

試食が終わり、スタッフさんを撮影させてもらいました。左端が店長の宮城さんです。

「私は18歳から34歳の今に至るまでパスタやピザ、ラーメンなどの飲食ジャンルに携わってきました。ちゃんとやっていたのは10年ぐらいかな(笑)。今回沖縄そば店に挑戦したのは、私の中ではイチかバチかでした。ラーメンは今いろんなものが入ってきていて差別化が難しいので、ラーメンより沖縄そばかなぁと」。

知り合いの不動産屋さんから現店舗となる物件を紹介されてたどり着き、雰囲気の良さで選んだそう。綺麗な店舗だったため、内装はほとんどそのまま。あとは友人の協力をもらってお店を完成させたと話します。

筆者がびっくりしたのはコレ。コンクリートのブロックを用いたインテリアです。身の回りの何気ないものが、こんなにもオシャレに変身するとは。

にぃぶんじゃ〜の広いキッチンは「火元を追加しただけで、あとは前からあったものをほとんどそのまま引き継ぎました」と店長。

中のスタッフさんに「こんにちは〜」と声をかけると、笑顔を向けてくれました。こういった何気ないやりとりがローカル旅の醍醐味。ぜひスタッフさんとの挨拶やちょっとした会話も楽しんでみてくださいね。

さらに、にぃぶんじゃ〜には至るところに沖縄の小物がいっぱい!沖縄を感じさせる紅型の暖簾、ムラの祭事等で使用するお面、料理で使用するかご。インテリアの小物は、買ったり閉店する店舗さんから譲り受けたりして、少しずつ揃えたのだそうです。

今回の取材中も、オープン直後からぞくぞくとお客様が入店し、あっという間に店内がいっぱいに。

「ウチはお子さんから年配客までまんべんなく来ます。地元の沖縄市からのお客さんが圧倒的に多く、遠くは糸満市(沖縄本島南部)からもいらっしゃいます。また、今年からInstagramを見て訪れる観光客も多くなりました。沖縄そばは需要があるので、コミュニティが大きいですよね。県内に300~400の沖縄そば店があると聞いています」

比嘉さんは「そうなんですよ。沖縄そば好きの方が多くてですね。みんな結構お店回っていると思います。私も最近親父を連れて食事に来ましたが『旨い』と言われましたよ」とにんまり。

にぃぶんじゃ〜は、食事の提供が早いのも特長の1つ。

「早くて美味しくて居心地が良いお店を心がけています。今回取材されるお店に選ばれて嬉しいです。真面目に沖縄そば作ってきて良かった(笑)」と、宮城さんはホッとした笑顔で話しました。

平日は11時~15時、日曜祝祭日は10時半~16時オープン。どうしても昼食時に利用したい人はオープン直後が狙い目で、ゆったり利用したい人は11時~13時以外の時間が来店おすすめ。

筆者「お店のロゴおしゃれですよね~」
店長「龍が上っていくイメージです。最初はオシャレすぎと思いましたが慣れました(笑)」
比嘉さん「にぃぶんじゃ~(登川)と日常で言う人はだいぶ年配の人。あとはエイサーの青年会」
店長「もはや屋号みたいな愛称ですよね」

と、今回はいつまでも話に華を咲かせて大変楽しい取材でした!

今後、県内イベントでどんどん外に出て、台湾などアジアにもいつかは進出したいと語る宮城店長。「キーホルダーやコースターなどの小物の販売も視野に入れています」と目を輝かせます。また折を見て、さらに快進撃を放つ「にぃぶんじゃ~」を取材をするのが楽しみです!

沖縄本島中部のローカル旅をしたらば、地元客に交じって「にぃぶんじゃ~」で沖縄そばを食べてみませんか?温かい木のぬくもりと沖縄を感じさせる雰囲気に包まれながら、こだわりの沖縄そばを楽しめますよ。

〔基本情報〕沖縄そば にぃぶんじゃ~
住所:沖縄県沖縄市登川2丁目10-1
電話番号:098-989-5838
営業時間:平日11:00~15:00/日曜祝祭日10:30~16:00
定休日:水曜
その他:禁煙、駐車場9台、子供歓迎
https://www.instagram.com/niibunjaa/

konabeharuka
この記事を書いた人小鍋 悠
沖縄出身、沖縄在住。ことば×音楽のライフワーカー。某テレビ会社とラジオ局勤務を経て、現在ライター&司会者。小さい頃はとにかく図書館が大好きで、大学ではびっしり沖縄民話の調査に当たり「取材」の原点を味わったことから、ライターへ。得意な執筆分野は「沖縄あるある」。趣味はJazzとピアノ。 このライターの記事一覧

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