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2021.04.19

【閉店】【沖縄の古民家を訪ねて】優しい味のしっかりごはんがおいしい屋我地島の「古民家 Cafe 喜色」

【沖縄の古民家を訪ねて】優しい味のしっかりごはんがおいしい屋我地島の「古民家 Cafe 喜色」

(追記)当店は2022年12月をもって閉店いたしました

目に映った瞬間に歴史を感じ中に入ると懐かしく、ほっと落ち着けるのが古民家。日本全国各地に多数あり、その土地ならではの家屋作りの工夫で、時を経た現在も人々の暮らしに根付いています。

沖縄県内にも多くあり、現在は飲食施設として新たな魅力を放つ古民家も。ぜひ訪ねてほしい古民家の飲食店を、一軒ずつ探しながら紹介していきます。

2回目の今回は沖縄本島北部から橋を渡って行く、屋我地(やがじ)島のお店です。

戦前、大宜味村にあった民家を移築

古民家 Cafe 喜色

豊かな自然の美しい景色が広がる本島北部は、美ら海水族館をはじめとする名所があり、多数のリゾートホテルが建ち並ぶなどの魅力を持つエリア。通称「やんばる」と呼ばれ親しまれていますが、出向いた時におすすめしたいお店がここ。

古民家Cafe 喜色 -kiiro-(きいろ)

名護市の屋我地大橋(やがじおおはし)もしくは今帰仁村のワルミ大橋を渡って行く、屋我地島の「古民家Cafe 喜色 -kiiro-(きいろ)」です。小さな島ののどかな風景にとけ込んだカフェで、食事がおいしいと人気です。

かわいいシーサー

かわいいシーサーに迎えられ敷地内に入ると、咲き誇る草花を見て手入れが行き届いているお庭であると分かります。そして主屋の外観から深い趣を感じ、長い時間を重ねた家屋であることも伝わってきます。

歴史を聞くとなんと元々は、大宜見村に建っていたとのこと。昭和8年(1933年)にいったん解体され、そのまま屋我地島に運ばれて移築。トータルで築95年を超えた由緒正しい古民家とのことです。

古民家Cafe 喜色 -kiiro-

古民家Cafe 喜色 -kiiro-

腕が良いと評判だった大宜見村の宮大工が戦前に作ったとされるこの家屋は、釘を使わない技法で施されているのだそう。改装を重ね、2012年には現在の「古民家Cafe 喜色 -kiiro-」に生まれ変わりました。

沖縄食材にこだわる自家製料理

古民家Cafe 喜色 -kiiro-

代表を務めるのは喜納朱里(きな・あかり)さんで、ご家族と一緒に店を切り盛り。「高齢者施設で食事作りをしていた母の経験を生かし、地元の季節の食材を使って安心安全な料理を作って提供しています」と教えてくれました。

喜色御前

気になるメニューですが、まず自家製にこだわった「喜色御前」(1300円)の紹介から。

季節の天ぷら盛り合わせ、豆腐の肉巻き、ちゃんぷるー、もずくシークワサー和え、キュウリとミミガー和え、ゆし豆腐(小)、シークワサーゼリーなど盛りだくさんです。

「沖縄の旬を感じる新鮮な食材を味わっていただきたいです」という喜納さんの言葉が示すように、この日のちゃんぷるーには、目の前のお庭で採れたパパイヤが入っていました。食べる喜びを感じさせてくれる料理でいっぱいです。(料理の内容は季節や状況により変わります)

さとうきびごはん

そして気付いたのが、うっすらと色付いているごはん。「さとうきびごはん」とメニューに書かれているこのごはんは、サトウキビの繊維を発酵させて白米に混ぜ合わせているそうです。サトウキビの絞りカスを生かす方法が以前はなかったそうですが、柔らかくほぐす技術が広まりこのようなごはんメニューの開発が実現。機能性の高い食物繊維素材として注目が高まっているそうですよ。

「さとうきびごはんは食物繊維をたくさんとっていただけて、とてもヘルシーです」と喜納さんに教わりましたが、モチモチとした食感にほのかな甘みが口に広がっておいしさも抜群。ふわっと黒糖風味も香るヘルシーなこのごはんは、おかずとの食べ合わせもバッチリでした。

海水で作る、クリーミーなゆし豆腐

海水で作る、クリーミーなゆし豆腐

こだわりの詰まったメニュー中、特にこだわりを感じたのが古宇利島の海水で作った自家製のゆし豆腐。

「大豆を丸ごと使って、とてもクリーミーに仕上げています」と喜納さんが語るように、本当になめらかで体にしみ渡る優しい味。豆腐のおいしさをたっぷり味わえる一品です。

ゆし豆腐セット

「喜色御前」の汁物として小椀に入ったゆし豆腐は付いてきますが、たくさん食べたい方には「ゆし豆腐セット」がオススメ。ゆし豆腐(大)、季節の天ぷら3種、さとうきびごはん、ちゃんぷるー、もずくシークワサー和え、シークワサーゼリーという内容で、850円とお手頃価格なのです。

 食後のデザート「喜色オリジナルsweets」は350円から。日替わりなので、リピートしても違う味を楽しめそうです。この日は紅芋の厚焼きタルトやシークワサーとオレンジケーキなど、沖縄テイストのスイーツでした。

観光客の方はうれしいでしょうし、県民でも他店ではあまり見かけない一品で「食べたい!」と思えるネーミング。毎月異なる豆で提供するホットコーヒーはじめドリンク各種もそろっていましたので、ティータイム利用もありのお店だと思えます。

午後のひと時、お好きなメニューを口にしながらゆったりとした屋我地島の時間と、古民家ならではの居心地の良い空間を楽しんでみてください。

庭で獲れた蜂蜜がスイーツに

庭に蜂の巣箱

「庭に蜂の巣箱があります」という喜納さんの声掛けで改めて庭に降りると、ありました、立派な巣箱が。

周りをブンブンと飛び回っている蜂を観察し、「1シーズン35キロの蜂蜜が収穫でき、その時期には獲れたての蜂蜜を使ったスイーツも提供しています」など教えてもらいました。フレッシュであま〜い蜂蜜スイーツもぜひ食べてみたいので、次回の楽しみにします!

レジの横に並んでいた販売用の「屋我地はちみつ」は庭で獲れたものではなく、屋我地島の養蜂家による商品。島の恵みとしてお土産に買って帰るのも良い思い出になるかもしれません。

古民家Cafe 喜色 -kiiro-

本島から橋を渡って気軽に行ける小さな島のすてきなカフェ。のんびりくつろぎながらおいしいヘルシー料理をいただいて、優雅に過ごしてみてはいかがでしょうか。

「自家製にこだわった手作り料理、ぜひ食べにいらっしゃってください」と喜納さんが温かな笑顔で見送ってくれました。

(追記)当店は2022年12月をもって閉店いたしました

[基本情報]古民家Cafe 喜色 -kiiro-
住所:沖縄県名護市饒平名19
電話:0980-52-8126
営業時間=11時~19時(ラストオーダー 18時/但し食事は売り切れ次第終了)
定休日:月曜日・火曜日
駐車場:あり
https://www.instagram.com/kominka_kiiro/

●執筆協力:Shotaro
撮影・編集:饒波貴子

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この記事を書いた人饒波 貴子
那覇市出身・在住。OL生活、週刊レキオ編集室勤務を経て、フリーライターに。現在は沖縄のエンターテインメントおよび店舗紹介を中心に取材・執筆。ウェブマガジン「琉球新報Style」、雑誌「porte」ほかで執筆中。 このライターの記事一覧

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