観光
2021.01.25
直売所リニューアルオープン!沖縄本島最北端「やんばる酒造」へ行ってみよう
「やんばる酒造」は2020年に創業70年を迎えた、沖縄最北端の泡盛酒造所。沖縄本島北部、自然豊かな地域でやんばるの島酒を作っています。
長寿の里で知られる大宜味村、その山から汲み上げる美味しい湧き水から造られ、創業以来、昔ながらの水路を守り作り続けられています。
目 次
地元で愛され続ける泡盛「まるた」そのヒミツは?
生産量のおよそ7割が地元で消費されているという、不動の人気を誇るやんばる酒造自慢の泡盛「まるた」。地元の飲食店で「シマ」といえばこちらのまるたがでてきます。マイルドな泡盛なので冷やしてロックで飲むのがおすすめです。
通常の泡盛を造る工程では発酵時間は約2週間ですが、やんばる酒造所の泡盛はその倍の時間を発酵に費やし、旨味と成分を最大限に引き出しています。
やんばる時間でゆっくりじっくり熟成し、一般酒でも蒸留後およそ1年間の熟成期間を経て、最良の状態で出荷しているのです。
そして、やんばる酒造の紹介にかかせない泡盛の魅力を伝える後継者。「まるた娘」ことあん子さんです。取材中、この日も遠方がらSNSでつながりをもつファンの方がいらっしゃいました。
「思い描いていることを、どんどん形にしていく様子!いつも楽しみにしています」と、ファンの方。そして、わたしに「この方の発信力はすごいですよ」と嬉しそうに話してくれました。
「やんばるにはいいものがたくさんあるんです。いいものを作っているけど外への発信方法がわからない、外への発信のきっかけを酒造所がやりましょう!お手伝いしたいという気持ちなんです」とあん子さんは言います。
リニューアルオープン!やんばる酒造直売所
2020年11月にグランドオープンしたばかりの直売所。全国へ「やんばる」を発信しようと2020年4月に始めたオンラインショップ「やんばるオンライン共同店」の仲間とともに「オンラインショップの実店舗があったらいいよね」ということから始まったそう。
直売所のデザインや棚、コラボ商品、すべてにおいて地元やんばるのモノづくりをしている人たちが携わって完成したとっても素敵な場所です。
やんばるのクリエイター、デザイナーが手掛けたこの場所で「すごくモダンな雰囲気で、やんばるっぽくないギャップを楽しんでいただきながら、若い人へも泡盛を知ってもらいたい、実はローカルがいいのだということを伝えたい、感じとってもらいたい」とあん子さんは言います。
今年の5月まで泡盛を瓶に詰める場所として使用されていた直売所。それまで使用していた泡盛を貯蔵していた甕を見ることもできます。リニューアルした直売所の中に自然に残されているのも必見です。
こちらも実際に使用されていた甕。3つのむら(屋嘉比:やかび、親田:おやた、見里:みさと)が1つになり、それぞれの文字を1字づつとり「田嘉里:たかざと」集落が生まれたという酒造所のルーツを知ることのできる3つの甕、興味深いお話も聞けますよ。
やんばるの作家さんたちの酒器も美しく並んでいます。マイグラスやお土産に素敵な酒器をゆっくり吟味し購入できるのも魅力です。お気に入りの酒器で泡盛が更に美味しくなりますね。
やんばる酒造とのコラボ商品。ここでしか買えないもの、地域のお店と競合しないのが目的とされる、紹介しきれないレアな品揃え満載です。
国頭村の「カレーとおやつ 蒼翠」さんとコラボしたおやつは、大宜味村の無農薬ピーナッツを使用したものや、泡盛を使用したものが並んでいます。どれも泡盛に合うように特別につくられたおやつです。
大宜味村の「KIZAHA COFFEE」さんとは泡盛につけた生豆を焙煎した「ヤンバルフレーバー」なるものをコラボ。泡盛の香りが心地よく漂うコーヒーで、ドリップバッグなので手軽に楽しめます。
そして、貴重な古酒の量り売りは現地蔵元限定のお楽しみです。古酒は全量を3年以上貯蔵熟成し仕上げています。
量り売りは「昔は入れ物もって、泡盛買いにきたさー」という、地元のおじさんたちの声がきっかけだったそう。
誰もが気軽に、今までと変わらず集まれる場所であること。「やんばるの島酒の周りにいる人たちの笑顔を生み出したい」と言うあん子さん。ここからも、酒造所は集落の中心でありたいという揺るぎない思いが感じられます。
こまめにかわるラインナップもお楽しみです。
PayPay、d払いなどのキャッシュレス決済、お支払い方法も各種対応可能となっております。
新型コロナウイルス感染防止対策として、入り口や窓を開けて換気し万全の対応をしております。入店の際は検温、アルコールでの手指の消毒、マスクの着用をお願いしております。
みなさんのご理解・ご協力をどうぞよろしくお願いします。特に体調のすぐれない方は来店をご遠慮下さい。
酒造所見学で泡盛をもっと知る
泡盛造りに精通した担当者が、ナビゲートしてくれる酒造所見学要時間はおよそ30分時間は11:00~17:00まで。お一人でのお申し込みも可能で、酒造所見学料は一人1,000円となっております。
一日二組限定の完全予約制となっていますので、事前に確認が必要です。
酒造所見学のあとは、こちらの直売所内にある試飲スペースでゆっくりとその味を確かめることができます。
持続可能な地域貢献を目指す「YANBARU VODKA」
感染予防対策として、アルコールが不足していた時期に、「酒造所が地域にできることは何か」と考え開発したものがこちらのヤンバルウォッカ「YANBARU VODKA」。
開発当初は寄付したらよいのではと思っていたそうですが、「でもそれでは続かないので、販売してヤンバルウォッカ1本につき150円を田嘉里の山を守る活動をしている山筆者会(やまびしゃかい)へ寄付することにしたんです」とあん子さん。ヤンバルウォッカでやんばるを応援しましょう。
「やんばるもあい」もパワーアップ
やんばる酒造が主催している「やんばるもあい」。3ヵ月に一回の間隔で「やんばるの泡盛と旬の美味しい物」が定期的に届けられるプランです。誕生1周年を迎え、2021年からパワーアップした新プランがスタートしました。
泡盛だけではないやんばるの情報が定期便で届く「やんばるもあい」は、仲間であることを楽しんもらうための、まるた娘あん子さんの思いがたっぷり詰まったプランとなっています。内容盛りだくさんとなっておりますので、こちらで確認してみてください。
やんばる酒造では「本場のやんばるもあい」を年1回開催しオフラインでもつながりを感じることができる、もあい仲間限定イベントの開催もあります。ただし現在、新型コロナの影響により安全面を考慮して大規模なイベントは見合わせているので「オンラインもあい」を通してつながりを楽しめるように計画中です。
会いに行きたくなる場所、やんばる酒造
豊かな山に囲まれた田嘉里にあるやんばる酒造。目指すのは、個人の利益を生み出せる場所、集落のためのお酒であること、地域の人にとって誇りになるような場所であること、そう語ってくれたあん子さん。
やんばるでものづくりをする人たちの愛がいっぱい詰まった酒造所の歴史と集落への思いを聞くと、泡盛への興味や愛着が一層深くなります。沖縄最北端の酒造所へ是非足を運んでみてください。
[基本情報]やんばる酒造株式会社
住所:〒905-1301 沖縄県国頭郡大宜味村字田嘉里417
電話:0980-44-3297
営業時間:11:00~17:00
定休日:日曜日
駐車場:あり
URL:https://takazato-maruta.com
https://www.instagram.com/yanbarushuzo_marutamusume
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