伝統
2020.05.14
廃瓶が琉球ガラスに生まれ変わる 北中城村の「ガラス工房ブンタロウ」
時間が止まったように浮かぶ気泡、絵を描くように走るひび模様。幻想的な沖縄の工芸品「琉球ガラス」は、もともと廃瓶を利用して生まれたものだと言います。
「ガラス工芸を通して、リサイクルについても知ってもらえれば」そうおっしゃるのは、「ガラス工房ブンタロウ」オーナーの壺内さんです。
パラオ共和国でリサイクル活動に貢献した後に始めたこの工房。店内には、廃瓶で作ったとは思えないほど素敵なガラス食器や一輪挿しが並んでいます。
イオンモール沖縄ライカムから車で10分ほど、北中城村安谷屋の細い路地を進んでいった場所に工房はあります。
ロゴになっているまな板は、壺内さんの祖父が作ったまな板を模したもの。そのまな板は、味のある質感をそのままに店内の商品棚に生まれ変わっています。
木目調の落ち着いた店内には、素敵な琉球ガラスが並んでいます。
「小さな工房ですから、このスペースでできるものを作っています」と壺内さん。
主に作っているのは一輪挿しや箸置き、文鎮など、使っても飾っても可愛い小物ガラス雑貨です。特に、泡やひび模様で様々な表情を見せる一輪挿しは大人気。
オーダーメイドでグラスなども製作してくれます。お値段はペアで6,000円から。
「お客さんとガラスをつなげていきたい」そんな思いから生まれたのが「思い出のガラス製品を生まれ変わらせる」という発想。
「もらったお酒の瓶を使って酒器を作り、それを贈り返すのも面白そうですね」と壺内さん。壊れたガラス製品やお酒の瓶を使って、思い出を残したまま新たな作品を作り上げます。
今回取材にお答えいただいたオーナーの壺内さんです。作品を製作している時期は、こうやって作業の様子も見せていただけます。
溶解炉から溶けたガラスを巻き取って形成するまでがとにかく素早い!ガラスの厚さを均一にしないと上手く形成できないらしく、最初のガラスを巻き取る時点でその良し悪しが決まるそうですよ。
「ガラスでこんなすごいことができるんですよ」その想いを後世に伝えるために、壺内さんは新たな試みを模索しているそうです。
[基本情報] ガラス工房ブンタロウ
住所:沖縄県中頭郡北中城村安谷屋1022
営業:12:00〜18:00
定休日:不定休
駐車場:あり
クレジットカード:可
Wifi:なし
煙草:禁煙
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