食事
2020.01.28
沖縄市中央の「Bungalow(ブンガロ)」なら、異国情緒あふれる店の魅力と本場のフィリピン料理にやみつき
沖縄市中央の多国籍料理店が集う地域に、本場のフィリピン料理がお手軽に味わえるフィリピンレストラン「Bungalow(ブンガロ)」があります。もともと料理を作るのが好きだったフィリピン人のオーナーが、十数年前にお店をオープンさせました。
それぞれの料理には、フィリピンから取り寄せた香辛料や調味料を使い、そこに沖縄の食材を融合させたオーナーこだわりのエスニック料理に出会えます。一度行くと、お店やスタッフさんの個性にやられて、病みつきになること間違いなし!
目 次
多国籍な料理屋が集う沖縄市中央通り!本場エスニック料理店、フィリピン料理「ブンガロ」をご紹介
コザゲート通りから1本中に入ると、風にはためく真っ赤なのぼりと看板が見えてきます。「ブンガロ」から漂うスパイスの香りに食欲をそそられ、お店の扉を開けました。
「イラッシャイマセ~」
店内に響くスタッフさんのフランクな挨拶。フィリピンのテレビや音楽が流れ、常連のお客さんとスタッフさんが交わすアジアンイングリッシュが小気味よく、どこか異国の地に迷い込んだような感覚を抱きます。
紫色を基調としたかわいらしいイスが、30席程度。オレンジ色の目を引く壁を飾るアジアンテイストなオブジェたちに目が止まり、異国に降り立ったような驚きと期待感が、腹の底から湧いてきました。
厨房のカウンターには、英語で記された説明書きが並び、ますます異国情緒を感じてワクワク。「Banana Lumpia」「CRISPY PATA」などと書かれ、どのような料理なのかと想像が膨らんで食欲をかき立てられます。
男性スタッフが「どうぞ〜」と笑顔で座席まで案内してくれた後、メニューを渡されました。お勧めのメニューを聞くと、どうやら日本語が通じない様子。
「What do you recommend?」と片言の英語で聞くも…伝わらず、厨房にいる女性スタッフが助け舟を出してくれました。こんな光景もブンガロでは日常茶飯事なのかもしれません。
代表的な家庭料理「アドボ」や「カレカレ」など、スタッフのイチ押しメニューを注文
スタッフさんお勧めのメニューから、今回は「アドボ」「ビーフン」「カレカレ」「ハロハロ」の4品を注文しました。お肉の種類を選べるメニューもあり、その日の気分でお好みの食感が楽しめます。
最初に運ばれてきたアドボは、肉や野菜を煮込んだフィリピンの代表的な家庭料理。その作り方は家庭によってさまざまで、それぞれの食卓に独特なアドボがあるのが特徴です。
この店のアドボは、野菜が細かく刻まれており、お肉がメインなのが特徴的。三枚肉がゴロゴロ入り、豚の角煮を彷彿とさせます。
その見た目からは、味も豚の角煮に近いのだろうかと想像しつつ、口に運んでみると、しっかりとしたお肉の歯ごたえ。フルーティーなソースや隠し味として入っている細かく刻まれたフルーツがいい仕事をしています。
次に、日本でもお馴染みのビーフンです。
注文するときに英語で質問され、一瞬オロオロしていると、「Beef or Chicken?」と具材のチョイスを確認していたよう。メニュー表には未掲載でしたが、注文時にお肉の具材が選べるのです。
そして、3品目のカレカレは、いかにもエスニック料理という見た目です。
ピーナッツバターを使い、味はクリーミーで優しい味。お肉は3種類から選べます。今回は、テビチ(豚の足)を注文したため、ゴロッとお肉の塊が入ったインパクト。少ない量でも満足感があり、半分ほど食べたあたりで、少し重たいと感じ始めました。
付属のソースをつけて食べると、先ほどまで感じていた、淡白な味と重たさはどこへやら。ソースの塩加減がいいアクセントとなり、主役を引き立てるしっかりとした味付けに変化します。ソースの有無だけで、ここまで味が変わるとは驚きでした。
「フィリピン料理は好き嫌いが分かれる」
そんな話を聞いたことがあります。しかし、ブンガロの料理は、私たち日本人にも馴染みのある味付けでした。辛さの調節や好みの具材を選べる料理もあり、おいしく食べられるよう工夫されていました。
気さくな常連さんたちと楽しく交流!ディープな国際交流スポット
店内には、常連客と思わしき外国人の方たちが、慣れた様子でテイクアウトを注文。「ブンガロ」の本格的な味を外でも気軽に楽しめるのも、評判の秘訣なのかもしれません。
料理が出来上がるまでの間、テーブル席で楽しそうに談笑をする若者たち。ここは常連さんの憩いの場でもあるようです。
私たちに気がつくと、満面の笑みでポーズを取ってくれました。年齢、性別、国籍関係なく、初めて訪れた人も迎え入れてくれる温かい雰囲気。それはきっと「ブンガロ」だからこそ楽しめる、ラフさなのかもしれません。
お店の一角には、カラフルなフィリピンの食材がストックされていました。その中に炭酸ドリンク「7up」を見つけて妙な親近感が湧き、思わずにやけました。
お手軽でおいしいエスニック料理を堪能しながら、アジアンイングリッシュを楽しむ。リアルな国際交流を体験できる穴場スポットです。
フィリピンの国民的デザート「ハロハロ」
食後のデザートには、ハロハロがオススメ。今までミニストップのハロハロしか食べた経験がなかったため、てっきりミニストップのオリジナルだと勘違いしていましたが、フィリピンが本場だったんですね。
語源が気になって調べたところ、タガログ語で”混ざる”ことを「ハロ」といい、「ハロハロ」だと”混ぜこぜにする”という意味になるそうです。
お店の方の説明によると、ブンガロのハロハロは、全てフィリピン産の材料を使用しているとのこと。その言葉通りに見た目も味も日本のものとは違います。
本場のハロハロは、かき氷とミルクをベースとして、甘く煮た豆、ゼリー、ナタデココ、タピオカなど多種多様なトッピング。
ブンガロのハロハロは、かき氷と色とりどりの豆がキラキラと光り、まるで宝石箱のよう。
この豆が食感のアクセントとなり、噛めば噛むほど色んな風味が楽しめる飽きの来ない美味しさです。紫色のアイスは、紫芋のウベという材料から作られています。
外国籍のお客さんが多いこの店で、沖縄と気候が似ているフィリピンの料理を食べながら、スタッフや常連さんとの会話を聞くだけでもリトルフィリピンを楽しめます。暑い沖縄に来た時には、ぜひ本場のアツいフィリピン料理と一緒に「ブンガロ」特製のハロハロを食べに訪れてみてください。
【基本情報】ブンガロ(Bungalow)
住所:沖縄市中央1-28-7
電話:098-937-2022
営業時間:11:00~21:30(L.O.20:30)
定休日:月曜日
駐車場:なし(近隣のパーキングを利用)
(文・撮影:しほりー、岡田葉月/編集・撮影協力:OKINAWA GRIT みやねえ )
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