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食事

2019.09.12

一粒のマカロンに込めた想い「長く親しまれるいいものを」 本部町瀬底島、古民家の人気店「りんごカフェ」

那覇空港から車で2時間ほど、沖縄県北部から橋で繋がる離島・瀬底島に小さな瓦屋根のお菓子屋さんがあります。

「夫の地元、フランスのノルマンディはりんごが名産なんですよ。」
そうおっしゃるのは、このりんごカフェを営む田所さん。

フランスでパン職人として働き始めた田所さんが、パリの老舗パティスリーに勤めるドロメールさんと出会ったのがこのお店の始まりだと言います。日本に帰って初めの頃は、地元の宮城県でお菓子屋さんを営んでいたそう。

「当時も色々なメディアに取り上げていただき、お店はとても順調でした。だから、急にお店を閉めた時は周りの方々がすごく驚いてましたね。」元々沖縄の海が大好きだったという田所さん、周りの(少し強引な)後押しもあり沖縄への移住を決めたそうです。

 

マカロンが人気!瀬底島の集落にあるカフェ

瀬底大橋を車で渡って約5分、集落へと向かう小さな路地の先にお店があります。この日は台風が近づく風の強い日。

「いらっしゃる方がいるなら、屋根が吹き飛んだ次の日でもオープンしますよ」と田所さんは笑って答えてくれました。

築50年以上の古民家は、木とブロック塀だけのシンプルな空間。ここはかつて馬や山羊を飼育していた畜舎だったそう!そうとは思えないほどステキです。

草葺きのひさしから柔らかな陽の光が差し、心地よい風が店内を吹き抜けます。旦那様のドロメールさんが、少しずつお店に手を加えているそう。居心地が良すぎて、仕事を忘れ4時間ものんびりしてたのはナイショの話…。

マカロンはなんと約20種!沖縄食材使用のマカロンも

看板メニューの「マカロン(1個)180円(税込)」は21種類。今帰仁の泡盛やグワバ、島バナナなど、沖縄県産の素材を使ったものもあります。表面はサクッとしていながらもシットリとした食感。素材の香りと上品な甘みが、ふんわりと口の中に広がります。

そんなスイーツに合わせてくれたのは、軽やかな苦みの「アイスコーヒー400円〜」。

美味しいのはマカロンだけではありません。

こちらは「塩キャラメルシュークリーム500円(税込)」。九州産の生クリームと自家製塩キャラメルが混ざり合い、濃厚ながらもスッキリとした爽やかな味わいに。他にも、季節によって6〜7種類のショートケーキを用意しているそうです。

島民のように営む店主

今回取材に答えていただいた田所さん。

「長く続けるには根っこが大事。商売のことだけ考えてたらダメなんです。」瀬底島を知るために、忙しい合間を縫ってパートの仕事もしていたんだそう。

「あそこのおばあちゃんはすごく気さくなんだよね〜」と、まるで根っからの島民のようにお客さんとお話をされていたのが印象的でした。

仕事で大事にしているのは笑顔。職人気質な旦那様とお客様を繋げる大事な役目を担っています。

 

こちらのお店も2019年でもう4年。

「オープンして最初の日は1人しかお客さんがいなかったんですけどね。」それが今や、早いうちに売り切れてしまうこともあるほど人気になりました。

「夫は職人気質で無口。そんな夫が唯一自分を表現できるのがこのスイーツなんです。」

本物の味、本当のいいものを、沖縄でも広めていきたい、そんなお二人の想いがこもった一粒をどうぞ。

 

[基本情報]りんごカフェ
住所:沖縄県国頭郡本部町瀬底279
電話:0980-47-6377
営業時間:11:00〜16:00 
定休日:月曜日・火曜日
駐車場:あり
クレジットカード:不可
煙草:禁煙
http://oisi-okashi.com/

池原盛輔
この記事を書いた人池原 盛輔
某県内情報誌の社員を経てフリーカメライターへ。美味しいと噂のお店に出没します。好きなのはカメラ、車、アニメ、格闘技。総合、空手、剣道、茶道の経験あります。旅に出たい今日この頃。 このライターの記事一覧

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