観光
2019.08.23
沖縄本島でいちばん小さい町・与那原町の散歩道「赤瓦屋通り」に恋して…!
沖縄本島南部にある小さな町・与那原(よなばる)町は、観光地としてどーんと栄えている地域ではなく、パラソルが並ぶビーチや、大きなショッピングセンターはありません。
この町をおすすめしたいのは、ローカルさを楽しめる、旅好きの皆さん!沖縄らしいゆったりとした時間の中で、町歩きを楽しんでみませんか?
与那原町といえば、赤瓦!
首里城に代表されるように、沖縄の青い空には「赤瓦」がよく似合います。その見た目の美しさと、断熱効果などの機能性から、今でも多くの建築物に使われています。そんな赤瓦の製造を支えているのが、与那原町なのです!
与那原はかつて、とっても栄えた町でした。明治時代から、港には大きな船「山原船(やんばるせん)」がたくさん停泊し、本島北部の山原(やんばる)から木材を運んでいました。そしてその木材を燃料の薪として、製造されていたのが赤瓦です。
県内初の鉄道は那覇〜与那原間を結んでいたり、初の鉄筋コンクリート造りの駅は与那原駅だったり。昭和天皇が皇太子の時に、与那原に上陸していたり!
栄えていたころの痕跡は、町内を歩くと今でも垣間見ることができます。
ぶらり、赤瓦屋通り
与那原の町歩きスポットの中から、今回ご紹介するのは「赤瓦屋通り」。現在、沖縄県赤瓦事業協同組合に加盟している5社のうち、4社の工場が並んでいます。
まず通りを入ってすぐ目に付くのが、「八幡瓦工場」。
かつて使われていた「登り窯」の煙突の跡が残っているので、お見逃しなく。現在ではガス釜を使っているものの、昔は山原船が運んできた薪を燃料としていたので、登り窯からもくもくと白い煙が上がっていたそうです。
そこから通りをまっすぐ進んでいくと、「島袋瓦工場」を発見。
奥に進んでみると……たくさんの瓦が積み重なっている様子や、瓦の原料である土を見ることもできます。
写真では見えにくいのですが、黒色の土は与那原町や南城市で採取された「クチャ」。赤色の土は山原から運ばれてくる「赤土」です。この2種類を混ぜ合わせて、沖縄ならではの赤瓦が作られます。
さらに道を奥に進むと、「当山瓦工場」に到着。
こちらでは、焼き上げる前の瓦を見ることができました!
黒い状態の瓦は、まだ形作られたばかりのもの。これを乾燥させると、白色の瓦になって、焼き上げるとお馴染みの赤瓦になるそうです。
赤瓦のチェックポイント!
与那原町には工場のほかにも、赤瓦をふんだんに使った立派な住宅があって、見応えがあります。赤瓦を見る時には、それぞれに描かれているのマークにもご注目を。工場ごとに文様が異なっているので、どこの工場で作られた瓦なのかが分かります。
例えば「島袋瓦工場」は、二重桜をモチーフにした可愛らしいマーク。
「八幡瓦工場」は、菊をモチーフにしたシンプルなマークです。
他の工場のマークは、行って探してみてくださいね!
ちなみに、オーダーで家紋などを入れていることもあるので、必ずしも工場のマークがついているとは限りません。
お土産は新垣瓦工場で!
「当山瓦工場」まで歩いたら、Uターンをして4つ目の「新垣瓦工場」へ。
工場に隣接しているショップで、お土産を買うことができます。
水滴を吸ってくれる「赤瓦コースター」や、アロマオイルを染み込ませることができる「アロマスティック」など、素材を生かしたグッズが魅力です。
私が購入したのは、アロマオイルを染み込ませることができるペンダント。涼しげなレースの形にひとめぼれでした。
写真を撮るスポット満載で、寄り道しながら小1時間ほど楽しめる「赤瓦屋通り」。ぜひ訪れてみてください!
[基本情報]新垣瓦工場 本店
住所:沖縄県島尻郡与那原町字上与那原452-2
電話:098-945-2617
営業時間:9:00~17:30
定休日:なし
駐車場: あり
URL:http://arakakikawara.jp/
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