観光
2019.06.07
沖縄の国際通りで昼飲みやランチ!那覇の「第一牧志公設市場」周辺でグルメ散策とフォトウォーク(後編)
以前、那覇の観光スポットまとめを執筆したとき、ひしひしと感じました。那覇の観光スポットといえば、やっぱり首里城公園と国際通りなの?
沖縄のライターコミュニティ「OKINAWA GRIT」代表、二拠点生活フリーライター・編集者みやねえ(@miya_nee3)です。首里城公園と国際通りは、一度は行きたい沖縄の観光スポット!なのですが、2カ所とも「実は路地裏散策がめちゃ楽しーい!」ことをご存知でしょうか。
カメラ好きや写真好きならハマる確率高し!
国際通りの路地裏散策をフォトウォークしてきました。前編の記事では、牧志公設市場とむつみ橋通りの生き物たちをご紹介。後編では、せんべろや食堂など市場周辺のグルメを路地裏散策しながらお届けします。
第一牧志公設市場の裏手、昼飲み&せんべろで賑わう居酒屋の群れ
沖縄そばが350円から390円に値上げ?ソーキそば専門店の看板、手書きの金額修正に何だかなごむ…。いつから値上げしたのか。なぜ400円ではないのか。
気になることが多すぎる看板がこちら!
那覇市内で知名度の高い立ち飲み&せんべろといえば、「大衆串揚酒場 足立屋」です。市場の裏手、この界隈で沖縄でいち早くせんべろを始めた居酒屋であり、2016年からモーニングを開始して、現在は朝6時オープン。
「朝から飲める!」というよりは、明け方まで飲んだくれて4次会、5次会へのはしご酒もできるとか、恐ろしく楽しさ倍増な居酒屋です。
串揚げともつ煮込みが名物!串焼きや豊富な1品料理を取り揃え、支払いは前金制。サクッと飲める居酒屋だから地元客が多いのも特徴的です。
周辺の路地裏を散策していると、昼飲みできる飲食店が出てくる…出てくる。鮮魚店やお肉屋の店先にイスとテーブルが置かれ、ビールも飲める鮮魚店・精肉店もあるんです。
オシャレなバルから小さな食堂まで、沖縄グルメのチャンプルー文化(チャンプルーとは、ごちゃ混ぜの意味)。市場周辺の路地裏には、まだまだ沖縄グルメの原石が眠っていそうです。
アーケードを歩いていると、1階だけの施設だと思われがち。
しかし、建物は2階や3階建て。写真のような吹き抜け部分は、自然光が差し込む明るさの利点とは裏腹に、雨天時に雨が吹き込む沖縄マジックな構造です。
複雑な路地!第一牧志公設市場の周辺には、複数の商店街があった
国際通りに面した商店街には、「市場本通り」と「むつみ橋通り」と「平和通り商店街」があります。市場本通りの奥に、市場中央通り→新天地市場本通り→太平通りが続き、むつみ橋通りからパラソル通り→うりずん横丁通り→えびす通りへ。平和通り商店街からやちむん通りへと繋がっています。
これらの通りと垂直に交わるのが、サンライズ那覇商店街と浮島通りです。
と、文章で説明されても「なんのこっちゃ?」でしょうか。そうですか。そうですよね。まちぐゎー案内所ゆっくる公式サイトのマップを参照してください。
新天地市場本通りの入り口で野菜を販売するオジーの姿。新天地市場本通りを通過して、太平通りに進むと、沖縄マジックな看板に出会いました。
太平通りの入り口が、予想だにしないカオスさでした。
玉突…!?(ビリヤードのことです)
町小健康センター(整骨院らしい)
ルーレット壺…(レの向きが逆です)
カオスな沖縄マジックが、た、楽しい…。あゆみ、よし子…と人名らしき店名も多く、昭和レトロなフォント使いの看板や不思議な手書きのポップなど、文字に注目しながらフォトウォークすると意外な発見がありますよ。
渋いはんこ屋さんに目が止まり、すかさずフォトタイム。
そして、ここからグルメタイムの始まり!
地元の人たちがリピーター!昭和レトロな食堂や素朴で穴場な飲食店
そば処「大笑(うふわらい)」は沖縄料理の定食メニューが多く、地元の人たちで混雑しています。
「たまご」の看板と玉子三昧の店。
話を聞くと、実家の養鶏場から朝採りの玉子を仕入れているらしく、だからメニューは玉子だらけ。そして驚くなかれ。玉子サンド、ポーク玉子おにぎり、塩味の卵焼き…が全品150円。安っ!!
玉子焼きが溢れんばかりのポーク玉子おにぎり。玉子焼きは薄っすらと塩味がついてます。
そして、お店の向かい側を見ると…
ビリヤード壺、ここにあった!
ご年配の方が着そうな柄モノの衣装が賑やかに飾られ、奥をのぞくとカット&パーマの美容院「よしこ」と「玉突3F」の看板。(えっ。3階にあるの?)
不思議な興味がじわじわと自分の心に浸透して、好奇心が爆発寸前!
皆さん。ここはヤバいですよ。
た、楽しすぎる…!!
その隣でひっそりと気配を消していた豊食堂。
ガラス越しに店内をのぞくとお客様が多いし、ほぼ満席!? 沖縄料理の食堂というよりは、みんな大好き!な大衆が好むメニューが多く、ショーウィンドウのオムライスから不思議な老舗感が漂ってきます。ざわざわと胸騒ぎがして確信をつきました。
「うん。この食堂、入ろう」
特に珍しいメニューはないものの、なぜこんなにお客様が入っているのか…。
リピーターだと思われる常連客もいます。
すると、料理を運ぶスタッフさんが女性ばかり。この店は、沖縄のアンマー(お母さん)らが作る家庭料理の味を提供する店だったのです。しかも値段は500円前後。安っ!
半数以上の食事メニューを500円のワンコインで提供する食堂でした。
煮付600円。店内のお客様も食べていたから、きっと人気のメニューに違いない。
味が染み渡る濃厚な島豆腐と柔らかい大根を食べて、幸せな気分。歯応えのある豚の三枚肉もおいしく、昆布にこんにゃく、沖縄かまぼこ…とヘルシーこの上ない「煮付」です。
豊食堂のメニューを全制覇したい欲に駆られたので、また行くことにします。
階段から人が降りてくる姿を見て「2階に上がれるの?」と気づき、食後の散策へ。
その前に美容院の入り口を。ここが「よし子」です。
手前には、柄モノの衣装たち。
青いドアと昭和風のフォントを見て、面白いい演出だなと思っていると、またもや「ビリヤ…」、いや「…ード」がないですね。よく見ると、壁に青い板を打ちつけてあっただけ。
とうとう「ビリヤード壺」にたどり着きました。探してたわけではないけれど。しかし、営業自体してない様子。廊下の壁には絵画が飾られ、ちょっとしたアート空間でした。
窓から外をのぞくと、日頃は見られない商店街の光景。上から眺めるのもいいですね。
「お二階にも座敷があります」の文字と上が消えかかった「…ます」の文字。「座敷あるよ」と2度強調したかったのか。まさに、大は小を兼ねる!なのでしょう。
隣で沖縄風天ぷらを販売。さかな1パック150円の安さに負けて購入するも、食べても食べても魚がどこにいるのか見当がつきません。たぶんすり身、です。
またまた雰囲気のいい店を発見しました。店名は「coffeeウサ美」。黒糖ぜんざいのポスターに魅せられて入ると、メニュー表の味わいが素敵!
壁に貼られた大きなメニュー表。子供の頃を思い出すような懐かしさを感じます。
むぎ入り黒糖ぜんざい(アイス)を注文すると、わりと小ぶり。
氷の下に、あまがしがたっぷり入った沖縄ぜんざいでした。
ここは、えびす通りです。せんべろの文字が輝いて見えますね。右側は隅田川ブルーイングのクラフトビールが飲めるエビスコーヒーです。昼飲みもできるから、週末は賑わってる様子。
上を見上げると、色あせたトタン屋根が渋い。
えびす通りから国際通りへ向かう際、アーケードが二股にわかれ、左側のうりずん横丁通りへと進みました。
途中、アートな壁画の前でポートレート撮影をして。
普段歩くのは1階部分だけですが、実際には3階建ての建物なのだと改めて実感。
えびす通りとパラソル通りの境界線に赤と黄色が眩しい「台湾茶屋」が気になります。以前、お店の方に話を聞いた時は、「食事はなし。お茶とお茶菓子だけ。笑」と話されてました。
色も飾りも別世界。ここで休憩するのも良さそうですね。
大量の洋服がガサッと煩雑に置かれた古着を販売する店。値段はあってないようなもの。価格を確認すると、その場でスタッフのオバーが金額を教えてくれます。
やっとパラソル通りにたどり着きました。ここは、市場周辺で働く人々の憩いの場所でもあります。
天井にぶら下がった赤いパラソルのインパクト。
その横には、コーヒーを飲みながら休憩できる「THE COFFEE STAND」。だいぶ歩いたし、そろそろビールが飲みたいな、と浮島通りに面したクラフトビール醸造所の「浮島ブルーイング」に向かうと…
残念! 17時オープンでした。隣の看板「…ール190円」が気になります。
ビール。ビールのことでしょうか?
第一牧志公設市場の周辺をフォトウォークしながら、沖縄グルメを紹介しました。
那覇の第一牧志公設市場の見納めは、2019年6月16日まで。それ以降は、ふれあい広場の仮設店舗で営業を続けるそうです。3年後に新しく生まれ変わる第一牧志公設市場。今のうちに、昭和の歴史を刻んだ那覇の市場までぜひ足を運んでみてください。
令和元年も、沖縄にめんそーれ!
前編の記事では、むつみ橋通りの生き物たちと第一牧志公設市場を紹介しています。
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