食事
2019.05.08
沖縄そばの基本をベースに、新しい沖縄そばの形を生み出すSOBA EIBUN(そば えいぶん)
沖縄そばは沖縄料理の中でも人気が高く、数多くの沖縄そば専門店が存在します。基本となる沖縄そばの形はありますが、お店ごとにスープや麺、トッピングが異なるのが魅力の1つです。
数ある沖縄そば屋の中でも、基本を大切にしながら、インパクトのある沖縄そばを提供しているのがSOBA EIBUN(そば えいぶん)です。これまでにない新しい沖縄そばも食べられ、県内外からお客様が訪れます。
カフェのようなたたずまいで、女性でも入りやすい沖縄そば屋
国際通りから外れ、ゆったりとした空気が流れる那覇市壺屋にあるSOBAEIBUN。ユニークで可愛らしい絵が外壁に描かれているので、すぐに見つけられます。
店長の栄文(えいぶん)さんが、女性一人のお客様にも沖縄そばを楽しんでほしいという思いから構想した、これまでにないおしゃれな雰囲気の沖縄そば屋に、多くの女性客が足を運びます。
流木で作られたガジュマルがアートな空間を演出
木をベースとした家具と、黒鉄を使ったクールなインテリアの店内。沖縄そば屋だとわかっていてもカフェにきたかのような感覚になります。
センスの良さを感じる店内で、特に目を引いたのが流木で作られたガジュマルのオブジェ。店長の栄文さんと知人が3~4年かけて集めた流木を使っているそうです。両側の小窓から差し込む光と合わさって、よりアートな空間を演出。心地よい空間で沖縄そばをいただけます。
窓際席の他に、グループ席やカウンター席が揃っています。カウンター席は、一人で来た人も気兼ねなく食事を楽しめる雰囲気に。
目の前の大きな黒板には、ユニークな沖縄そばメニューやデザートが紹介されています。
カウンター席に置いてある味変アイテムの説明なども記載されていて、料理を待っている間にチェックしておくと良さそうです。
今回黒板に紹介されていた味変メニューは「ゴーマグゥー酢」。名前の通り、ゴマと酢を組み合わせたもので、ビネガーのような味わいの味変アイテムです。
テーブル席に用意された赤と黄色のお箸、赤黄箸(方言で、うめーし)を見てやっと沖縄そば屋に来たことを実感。細かいところからこだわりを感じます。
基本をベースとしたこだわりのある沖縄そばが豊富
店長の栄文さんの1番のこだわりは、豚骨を8時間煮込み、かつおと昆布の一番出汁を合わせたスープ。沖縄そばの有名店で働いた経験を持つ店長の栄文さんは、そこでオーソドックスなダシの取り方を修得し、ベーシックな沖縄そばはもちろん、創作的な沖縄そばを作っています。
麺も、具材もダシありきでバランスを考えていて、基本的なダシが作れるからこそアレンジした沖縄そばが作れるのだそうです。
基本的なダシありきのEIBUNの沖縄そばの創作沖縄そばは、「牛もやしパクチーまみれ」「カレー沖縄そば」「特性冷やしジュレダレぶっかけまぜそば」などこれまでにないメニューばかり。店長の栄文さんが、これまで食べ歩いた料理からヒントを得て、「こうやったら面白そう!」だと思ったレシピで試作品を作り、今の絶品メニューが完成したそうです。
定番から創作の沖縄そばまで用意しているEIBUN。1品目に紹介するのは、EIBUNでもっとも人気の高いBUNBUNそばです。三枚肉、まかない肉、軟骨ソーキ、炙り軟骨ソーキとなんとも贅沢なトッピング。
ゆしどうふそばは、優しいスープと豆腐の相性が良く、人気の沖縄そばの1つ。ゆしどうふとは沖縄の郷土料理で、豆腐を型に入れる前のふわっとしたおぼろ状の豆腐のこと。
さまざまな豆腐で試した中で、地元で有名な那覇市繁多川の永吉豆腐を最もおいしく感じて、沖縄そばとの相性を考慮したのだそう。
ターコイズブルーの波佐見焼で沖縄そばを、やちむん焼きのお椀で熱々のジューシーを提供しています。店長の栄文さんが沖縄そば屋を回っているときに、やちむん焼きの欠けがどうしても気になり、模索した時にたどり着いたのが波佐見焼だったそうです。沖縄そばのお椀はデザイン性と工業性どちらも兼ね備えている波佐見焼に、一部はやちむん焼きを使用することになったんだとか。
最後に紹介するのは、パクチー好きにはたまらない牛もやしパクチーまみれ。パクチーが山盛りで、パクチー好きにたまらない逸品です。
パクチーの下には牛もやし炒めがずっしりと盛られ、パクチーのさっぱりした香りと牛もやし炒めの香ばしい味わい、そして旨味のあるスープが相性抜群。始めはレモンをかけずに食べて、その後絞ると2つの味を楽しめます。暑い夏の季節にもぴったりの沖縄そばです。
隣に添えられているのは、「世界一パクチーに合う」をコンセプトに作られたラブパクチーソース。パクチーに添えて一口食べると、トムヤムクンのような味わいでなんともエスニック。癖になる味わいです。
沖縄そば屋では珍しい糖質カット麺は製麺所に特注で作ってもらい完成したそうです。その他にもEIBUN麺、フーチバー麺、生麺、イカスミ麺の全5種類の中から選べ、全て製麺所と協力して制作。店長の栄文さんが、水分量や小麦粉の種類などを自ら提案しています。
また、生麺と湯がいて油でまぶす本来の沖縄そばの麺も用意。長い歴史の中で作られてきた沖縄そばの形を残す姿勢から、沖縄そばに対する強い意志を感じます。
店長、栄文さんの情熱が詰まった沖縄そば
「海外に日本のものを持っていきたい」と思い、沖縄そば屋のEIBUNを立ち上げた店長の栄文さん。沖縄そばの地域ごとに異なる麺やスープに引かれて、その文化を極めてみようと思ったそうです。
ニューヨークにお店を構えることを目標に、沖縄そばの基本を守りつつ、日々新しいメニューを作り続けています。
「ニューヨークにお店を出すのは結構無謀な話で。それでもやりたいと思うのは沖縄そばを世に広めたい。やってみたいと思ったから。一生かかってでもそれを目標に活動していきたい」と語る店長の栄文さんが作る沖縄そばには、沖縄そばへのまっすぐな情熱と強い意志が込められています。
[基本情報]SOBA EIBUN
住所:沖縄県那覇市壺屋1-5-14
電話:098-914-3882
営業時間:11:00~16:00
定休日:水曜日
駐車場:なし(近くにコインパーキングあり)
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