観光
2025.02.07
那覇空港から30分!海沿いのまち八重瀬町のローカル旅③~バス旅で喫茶店のモーニング&市場散策
こんにちは!日頃からリュックと水筒をもって沖縄本島中を散歩しているライターの小鍋です!
本島南部の海沿いのまち八重瀬町(やえせちょう)のローカル旅。今回の目的地も、なんと前回に引き続き昭和レトロなお店「喫茶シタハク」です。
すっかりお店のファンになった筆者、今度はバスでお店に向かってモーニング取材に行ってみることに。実はお店のすぐ目の前に停留所があるのでバスでのアクセスも良好!
そして今回は少し足を伸ばして、沖縄本島最南端のまち糸満市の「糸満市場」まで行ってみましたよ。
のんびり景色と美味しいモノを満喫して、バス旅の楽しかったこと、ちょっとイタかったことなどリアルな感想や沖縄あるあるも盛り込みながらお届け!
目 次
乗り遅れても問題なし?!バス旅したら思いがけず色んな風景に出会った
沖縄の旅行は今やレンタカー、モノレール、バス、タクシーと色んな交通手段がありますが「結局、沖縄の旅行ってレンタカーがないと無理なんでしょ?」と思っている方もいるのではないでしょうか。実際、県外に住む私の友人知人からも多く聞きますが、そんな方に朗報!
今回の喫茶シタハクと糸満市場は、那覇空港からモノレールとバス1本で回ることができます。お店や市場の目の前にバス停があるので、どちらもバスを降りて徒歩1〜3分ほどで到着できます。では、張り切ってまいりましょう!
那覇空港から那覇バスターミナルまでモノレールで向かい、バスターミナルから35番のバスに乗換完了!
…というレポートをお届けするはずでしたが、ものの見事に35番のバスに乗り遅れてしまいました。
次のバスは2時間後のため、那覇バスターミナルから徒歩で20分ほどの本島南部へのバスが多く行き交う「開南(かいなん)」のバス停から446番のバスを利用します。
乗り遅れたことを励ましてくれる様に、開南のバス停ではトックリキワタの木が見事な咲きっぷりでした。
ってことで到着したのは「小城(こぐすく)入口」。ここからお店まで20分ほど歩いてみます。
「沖縄県民は歩かない」とよく言われますが、沖縄在住44年の筆者もその1人。沖縄は1人1台の車社会なので、歩く機会が少ないのです。
今回はせっかく(?)最初のバスに乗り遅れたことですし、車を運転していてはわからない景色、徒歩でしか味わえない景色を楽しんでまいります!
さぁて、すぐ出会ったのはサトウキビ畑。沖縄では割とどこでも見ることができますが、徒歩だと間近で大きくて細い葉が見れるので面白いです。
沖縄ではおおよそ小学校でサトウキビから黒糖を作る体験をします。筆者は今でも家で使う砂糖はサトウキビ由来なほど、県民にとっては身近な食材です。
島バナナも発見!通常のバナナと比べて小ぶりですが、もっちりして甘い沖縄のバナナです。たわわに実る野生のような島バナナを見るのは久しぶり!
こちらも沖縄ではどこでも見ることができる・・・と書きたいところですが、最近ではスーパーでも高級品の部類。道の駅や観光地などでは1本から販売している場所もあるので、ぜひ食べてみてください♪
ひたすら小城のローカル道を歩きます。おそらく今日この道を歩いたのは筆者だけかもしれないと思ったほど、歩く人は筆者以外見つからず。キレイな景色を独り占め♪
20分ほど歩いたのち、ようやく志多伯エリアにイン。なんと喫茶シタハクの代表・久貝舞央音(くがい・まおね)さんが道に出て待ってくれていました。本当に感謝です!
バスと徒歩で1時間ちょっとの道のりでも、景色と人の温かさにいつもの倍以上に感動。バス旅の良さを思い知りました。
八重瀬町でモーニングができる貴重な喫茶店
喫茶シタハクは朝早いお店です。朝7時からモーニングがはじまり15時には閉店。
八重瀬町内でカフェでモーニングが食べられるお店は大変珍しいので、久貝さんも「八重瀬町でモーニングが食べられるお店は、他には(全国)チェーン店ぐらいじゃないかなぁ」と教えてくれました。
お店のモーニングメニューは4種類とシンプルで、すべてサラダ・スープ・ゆでたまご・ドリンク付きで700円~800円台。お手軽価格で嬉しい!
お店オススメの「あんバタートースト790円」を注文してみました。
サラダバーでは自分のお好み量でサラダとスープを入れます。その日によって野菜や具材が違うそうで「仕込みで使った野菜を入れています(笑)」と久貝さん。
こちらは、厚めのトーストにたっぷりのあんこが乗った「あんバタートースト」。
食べてみると、トーストはふんわりもっちり食感で、あんこは甘さ控えめ。トーストに染み出したバターがほんのりしょっぱくて、大変美味。
ボリューミーなので、1枚のトーストなのにお腹いっぱい!
「美味しいですよねー。量が多いのは私のがちまい(沖縄方言/「食いしん坊」の意)精神。お客さんに『少ない』と言われるのが嫌で(笑)。男性も結構お腹いっぱいになりますよ。トーストもあんこも八重瀬で購入しています。私、八重瀬が大好きなんです」と久貝さん。
セットの「ドリップコーヒー」は、飲みやすくて優しい味わい。「自家焙煎珈琲店 新垣珈琲」の豆を使用しているそうです。
知る人ぞ知る耳寄りな情報で、実はコーヒーカップは選ぶことができます。年配の常連さんなどがよくカップを選ばれるそう。アンティークなカップや焼き物など、ぜひお好きなカップを選んでみてください♪
仕込みは前日から!店自慢の水出しコーヒー
実は筆者がお店で1番お気に入りのドリンクは「水出しコーヒー」。来店するたび、こればかり注文してしまいます。
「前日から15時間〜18時間仕込んで、翌日のモーニングから出しています。ウチの水出しコーヒーは、日本一美味しいと思っているぐらい美味しいと思っています(笑)。観光のお客さんからよく注文が出ますよ」
モーニングのセットでもOK、単品メニューもOK。コーヒー好きな方、ぜひお試しあれ!
レジ横では「珈琲に合うドライフルーツクッキー300円」も販売。ドライブのおともにいいですね◎
ランチメニューもオールタイム注文OK。朝から女性の団体客がレンタカーで来て、みんなでガッツリランチを食べることもあるそうですよ。
若い方には鉄板ナポリタン・マカロニグラタン・焼きタコライス、年配の方は鶏の唐揚げ定食・鉄板ハンバーグ・ミックスフライ定食が人気なんだとか。
お店のメニューはフードもドリンクもほとんどテイクアウトOKなので、朝お店にきてドライブ用にお昼ごはんをテイクアウトするのもアリ!
筆者は以前、子供を連れて「鉄板ハンバーグ」と水出しコーヒーのドリンクセット(1,630円)と「喫茶店のプリン450円(デザートセット)」をテイクアウトしたことがあります。
赤子連れでもスタッフ総出で大歓迎してくれて、初対面の私にとっても優しかったのを今でも覚えています。お店へ往復するドライブ時間もとても楽しかったですよ。
お店の回りには、志多伯の集落を守るシーサー「志多伯の石獅子(いしじし)」やランタナの花、ヤギなど、ローカルな風景が広がっています。
食事の前後に集落を散策してみてはいかがでしょうか。志多伯エリアの優しい雰囲気に心癒されますよ。
ローカル旅行好きな方や沖縄リピーター、1歩踏み込んだ沖縄旅行を味わってみたい方、ぜひバス旅で「喫茶シタハク」へ訪れてみませんか?
ローカル旅を満喫してもいい。ただただ美味しいものを食べに行ってもいい。喫茶シタハクの面白いスタッフ達に会いに行ってもいい。
観光名所じゃなくても目的がなくても、ただただ沖縄旅行を楽しめば大正解!
喫茶シタハクの玄関を開けると、飛びぬけた明るい笑顔でスタッフさんが出迎えてくれますよ♪
[基本情報]喫茶シタハク
住所/沖縄県島尻郡八重瀬町志多伯255-2
電話番号/070-8967-3538
営業時間/7:00~15:00(L.O.14:30)※モーニング7:00~10:00の時もAllメニュー注文OK
定休日/水曜 ※最新情報はInstagramをチェック!
駐車場/およそ10台
その他/禁煙(出入口付近に喫煙エリア有)
https://www.instagram.com/kissa.shitahaku/
【おまけ旅】喫茶シタハクへ再び?!今度は足を伸ばして沖縄本島最南端のまち糸満市へ
喫茶シタハクのすぐ目の前にあるバス停を見ると、ここを通る全てのバスが「糸満(いとまん)バスターミナル」へ行くことが判明。
糸満市といえば「沖縄本島最南端のまち」。といっても八重瀬町の隣なので、また別日に改めて喫茶シタハクを拠点に糸満市までバス旅をしてみました。
この日は無事に那覇バスターミナル発のバスに乗り、喫茶シタハクに寄って「ティラミス550円」と「水出しコーヒー500円」を注文。
相変わらずスタッフさんの面白い話で大笑いして、滞在時間10分ほどでお店の目の前にある志多伯バス停へ。
バスに乗車して20分ほどだったでしょうか。あっという間に糸満市に到着。
「糸満市場入口」でバスを降りると、目の前はいきなりの海!美しい景色に心を奪われて、しばし写真をパシャパシャ。
バス停をおりて徒歩数10秒で「糸満市場いとま〜る」の入り口に到着!アクセスがよすぎて、また明日も来れそうです…。
入り口の看板からさらに徒歩1~2分で市場に到着。年末に訪問したので市場内はクリスマスムードな装飾になっていました。
50席ほどのホールには地元民らしき年配の女性たちがいっぱい。もやしのひげを取りながらおしゃべりする方もいて、なんだかほっこり。
糸満市場でグルメを満喫!老舗の中華から絶品カカオフードまで
この日は寒かったため、見つけたラーメン店「万寿園」で「みそラーメン700円」を注文。
市場内には飲食店もたくさんあり、チキン、カカオ豆、かまぼこ、魚汁、本格洋食など豊富なジャンルがそろいます。
ラーメンは、シンプルながらスタッフのおばあちゃんの「てぃーあんだー(沖縄方言:「丁寧につくる」の意)」でほっこり味。美味しすぎてチャーハンも追加注文。
メニュー表によると、万寿園は「皆さんに愛される糸満の老舗」なのだとか。どおりで!
食後のスイーツは、ソロモン諸島産有機無農薬カカオ豆の専門店「peace cacao okinawa」。
「カカオソイミルク400円」(ホット)と「カカオクッキー220円」を注文しましたよ♪
はい。美味しすぎました。こんなに濃厚なカカオドリンクは初めてで、あまりの美味しさに筆者は全身鳥肌。
ザクザク食感のクッキーはたくさんの素材が織り込まれており、1枚でお腹いっぱい。1枚1枚丁寧につくられているのがわかります。
初対面の突撃訪問にも関わらず、スタッフさんとお子さんが満面の笑みで大歓迎してくれました。ありがとうございました!
有機無農薬ソロモン諸島カカオ豆専門店「peace cacao okinawa」
住所:沖縄県糸満市糸満989-83 糸満市場「いとまーる」
営業:12:00~17:00(火曜・水曜定休)※不定休あり。最新情報はInstagramを要チェック!
電話:045-532-9510
https://www.instagram.com/peace_cacao_okinawa/
あっという間の2時間。外を見るといつのまにか夕暮れ。鮮魚店や精肉店など、今度またゆっくり訪問したいです。
糸満市場の運営スタッフさんは「糸満市場は秘境にある市場ですが、ポテンシャルが高いと思っています。地元の人も知らない穴場なお店ばかりだと思います。また是非いらしてください」と笑顔で見送ってくれました。
「糸満市場入口」バス停から89番のバスに乗り、那覇バスターミナルまで戻ります。市場周辺は夕方以降だと人通りも少なく、バスの本数も少なめ。
バス旅で糸満市場に行く際は、朝~ランチ時を狙って夕方までには帰るスケジュールがおすすめです。
これにて、初めての「八重瀬町へのバス旅」は終了!バスに乗り遅れて20分も歩き、街灯がほとんど無いなか帰り道を探したりと、たくさんのハプニングもありましたが、バス旅だからこそ味わえた楽しさがいっぱいありました。
たくさん写真がありすぎて、記事に掲載できなかった風景や出会いも多数あります。先々で出会った皆様、本当ありがとうございました!
いつもは車で移動ばかりの筆者ですが、今度またバス旅をしたいかと問われたら「Yes!」。
車からの旅ではわからない沖縄の景色や魅力が味わえて、今回、大変濃い沖縄を楽しむことができました。
「沖縄旅行に行きたいけどレンタカーがない」と沖縄旅行を諦めかけている方は、ぜひバス旅をしてみませんか?
バス旅は、思いがけずほっこりとした風景や人々との出会いがあり、忘れていた「温もり」を思い出しますよ。
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