観光
2019.07.06
西原町在住ライターが紹介!西原町のおすすめグルメ&観光スポット10選
Feel OKINAWAをご覧の皆さま、初めまして。西原町在住のライター・よざっちと申します。皆さんは、沖縄県の西原町をご存知でしょうか。もしかすると県外の方にはあまり知られていないかもしれません。
西原町は、教育環境の充実や伝統文化などの継承に力を入れている「文教の街」です。目立った観光地は多くないため、観光雑誌などではなかなか触れられない地域。しかし、ディープな沖縄を味わえるスポットが意外と多いのです。
西原町の魅力をぜひ伝えたいと思い、記事を書かせていただきました。
今回は西原町在住15年の僕が、西原町のおすすめスポットをご紹介します。沖縄の有名な観光スポットは遊び尽くしてしまったという沖縄通の方におすすめです。
目 次
1.創業から守り続ける伝統の甕仕込み泡盛「石川酒造場」
まずご紹介するのは、西原町小那覇にある泡盛酒造「石川酒造場」です。
ここは沖縄県内で唯一、昔ながらの甕仕込み製法で泡盛をつくる酒造場。ほとんどの酒造がステンレスのタンクに変わる中、創業当初から変わらず甕仕込みを貫いてきた石川酒造場は、泡盛の歴史を語る上では欠かせない存在です。
石川酒造場の人気銘柄には、泡盛古酒「甕仕込み」があります。そのまま商品名にしていることからも甕仕込みへの強いこだわりを感じます。
甕仕込みの泡盛は通常の泡盛と違い、まろやかな味と甘い香りが特徴です。特に長い年月をかけて甕で熟成された泡盛は、グラスに注いだ瞬間からメープルシロップのような甘い香りが広がります。
石川酒造場では工場見学を行っていて、生で甕仕込みの現場を見ることができます。
普段は見られない酒造りの裏側を、職人さんのお話を聞きながら見ることができる工場見学。泡盛が好きな人はもちろん、そうでない人もきっと楽しめるはずです。
2.沖縄の日光東照宮!?国の文化財に指定された「内間御殿」
「文教のまち」として知られる西原町は、町全体に史跡や文化財なども多く、歴史や文化が息づく町でもあります。この「内間御殿(うちまうどぅん)」は国の文化財にも指定された史跡で、約400年続いた琉球王朝の初代の王・尚円王を祀った神殿です。
例えるなら、沖縄の日光東照宮?
というのは少し言い過ぎですが、フクギの樹で囲まれた御殿内はなんだか不思議な静けさを感じます。
住宅地の中にある内間御殿は、外から見ると木々が生い茂った、ただの公園のよう。
普通に車で走行したら通り過ぎてしまうかもしれません。
しかし、一歩そこに足を踏み入れると住宅地の中とは思えない、神秘的な雰囲気が漂っています。
屋敷をぐるりと囲む石垣や当時使っていた井戸、拝所などもそのまま残っていて古き良き沖縄の雰囲気を感じることができます。
また国の指定文化財でありながら、自由に出入りが可能。まさに住民が歴史と共存する西原町を象徴するような史跡です。
3.シーサーの元祖。集落を守る「石獅子」
魔除けとして知られている沖縄のシーサー。実はその原型となったのが「石獅子(いしじし)」と呼ばれる琉球石灰岩で作られた獅子の像です。
この石獅子はシーサーのように家庭ごとではなく、村単位で置かれて村全体を守る役割を担っていたそう。西原町にもそんな石獅子が、呉屋と桃原の2箇所に残存しています。
昔の人は石獅子の持つパワーをとても信じていたようで、石獅子にまつわるさまざまな言い伝えも残っています。
2006年に地中1メートルから発見された、こちらの桃原の石獅子。
言い伝えによると、石獅子の盗難をおそれた集落の人たちにより地中に埋められたそう。
厄を跳ね返すと信じられていた石獅子は、返した厄の行き先などについて集落間でのトラブルもあったようです。
シーサーの雄々しい顔とは違い、コミカルで愛嬌のある顔をした石獅子。
それぞれに個性があるので、見比べてみるのも面白いかもしれません。
4.世界の空手愛好家が訪れる「空手博物館」
「空手発祥の地」といわれる沖縄は、年間を通して国内外から空手愛好家が訪れます。西原町の上原に多くの空手愛好家たちが訪れる場所があります。
その名も「空手博物館」。
ここは世界で初めて誕生した空手の博物館で、館内には空手にまつわる資料がたくさん展示されています。
漫画でしか見たことのないような鉄下駄や、実際に使われていた古武道具などの実物を見ることができる博物館は全国でも珍しく、それだけでも一見の価値あり!
さらに館長である外間哲弘さんは剛柔流空手、琉球古武道の達人でありながら、沖縄の歴史や文化についても深い造詣の持ち主。空手の武術に関することだけでなく、空手にまつわる沖縄の歴史なども含めて解説してもらえます。
5.昭和にタイムスリップ!レトロな沖縄そば屋「門の家」
サトウキビ畑に隠れてひっそりと佇む「昭和空間 門の家」は、ソーキそばなどを提供する、地元の人に愛されている食堂です。しかし、今回僕が紹介したいのはこの食堂のグルメではなく、レトロな空間。
所狭しとレトログッズが並べられた店内は、まるで昭和にタイムスリップした気分になります。
食堂というより博物館のような店内は、おもちゃやポスター、蓄音機などバラエティに富んだグッズがズラリ。
これらを眺めていると、注文した料理の待ち時間もあっという間に過ぎてしまいます。
店主が40年以上かけて集めたコレクションは、どれも保存状態がよく、ほぼ当時の姿のまま。
こちらのジュークボックスは今も現役で、綺麗な音を奏でてくれます。
当時と変わらず動いている光景を見られるのはかなり貴重じゃないでしょうか。
グッズの多くは本土から取り寄せたもの。中には沖縄がまだアメリカ統治時代のグッズもあるそうです。チャンスがあれば、グッズにまつわる当時のお話も聞けるかもしれません。
6.沖縄ではここだけ!瓦で焼くステーキ「ステーキ屋 瓦」
ステーキ文化の根づいている沖縄には、ステーキハウスが数多くあります。
一般的にはステーキを鉄板で焼いて提供していますが、西原町の翁長の「ステーキ屋 瓦」では、ステーキを瓦で焼いています。
なぜ鉄板ではなく瓦で焼くのか。
これは店主が肉をおいしく食べるために考え抜いてたどり着いた焼き方なんだそう。
瓦を使うことで、鉄板よりも旨みをしっかり閉じ込め、かつ肉本来の風味を損なうことなく、ステーキを焼くことができるようです。
瓦で焼き上げられたステーキは、肉厚なのに柔らかくてジューシー。噛みしめると肉の旨みが口の中に広がります。瓦で焼いたステーキが食べられるのは、沖縄ではここだけ。
全国的にもとても珍しいので、食べたら友達に自慢できるかもしれませんよ?
7.こだわりの手打ち麺が魅力の沖縄そば屋「ちょーでーぐぁ」
西原町で沖縄そばを食べるなら、おすすめしたいのが「ちょーでーぐぁ」。
ここは、お昼時に広い店内が満席になるほどの人気店です。
このお店のこだわりは、自家製麺。
程よい食感とツルっとした喉越しの「自家製生麺」とコシが強い「純手打ち生麺」があり、その食感の違いを楽しむことができます。
麺は全部で5種類。
オーソドックスな麺2種類のほかに、手打ち麺には「イカスミ麺」やよもぎを練り込んだ「フーチバー麺」。あおさのりを練り込んだ「アーサ麺」もあります。
さらに、メニューも王道から変わり種まで豊富なラインナップを取り揃えています。
とろとろの軟骨ソーキをのせた「ちょーでーぐぁそば」やゆし豆腐そば、そして納豆山芋そば。暑い日には嬉しい「冷やしそば」など、さまざまな沖縄そばが食べられます。きっと、あなたのワガママな沖縄そば欲を満たしてくれるに違いありません。
8.本場の味を沖縄で。トルコ料理「トルコロカンタ ケレベッキ」
西原町にはトルコ料理も食べられるお店があるんです。
その名も「トルコロカンタ ケレベッキ」
ロカンタとは、トルコ語で「大衆食堂」という意味。ここケレベッキではトルコの家庭料理を気軽に楽しめます。
トルコ料理は、フランス料理と中華料理に並ぶ世界三大料理といわれ、沖縄で食べられるのは、このお店を入れて2軒だけです。店主の越田さんは定期的にトルコを訪れているとのこと。地元のシェフと交流して学んだことを、お店の料理にも取り入れているそう。
ぜひ現地のロカンタにも負けない本場の味を西原町でお楽しみください。
現地の魅力も伝えたい!旅好き店主のトルコ料理屋、西原町の「トルコロカンタ ケレベッキ」
https://feeljapan.net/okinawa/article/2019-01-30-4499/
9.県内に4店舗しかない沖縄限定ファーストフード「ジェフ」
現在、沖縄本島に4店舗しかない沖縄限定のファーストフード店「Jef」。
そのうち1店舗がなんと西原町の翁長にあります。
アメリカ生まれ沖縄育ちのA&Wと違い、Jefは沖縄生まれ沖縄育ち。Jefのハンバーガーの特徴は、産地直送の県産品を使った沖縄色が強いご当地バーガーです。
特に「ぬーやるバーガー」は、沖縄に来たならぜひ一度は食べてほしい僕のおすすめメニューです。
ゴーヤーオムレツの苦みに、スパムの塩気、それをチェダーチーズとコクのあるマヨネーズソースがまとめあげていて、とてもおいしいんです。
マリンレジャーや有名な観光地を巡るのもいいですよね。ですが、B級グルメ巡りも沖縄の楽しみ方のひとつ。沖縄だけでしか食べられないご当地バーガーを試してみてください。
※2019年9月30日をもって西原町の「ジェフ坂田店」は閉店しております。
10.ケーキ屋がつくる絶品かき氷ぜんざい「クプル」
最後にご紹介するのが、西原町の嘉手苅にあるケーキ屋「クプル」の黒糖ぜんざい。
ケーキのおいしさもさることながら、イートインで提供しているかき氷がおいしいと人気のお店です。
口に入れると黒糖と金時豆のコクのある甘さと、口当たりが優しいふわふわの氷が見事にマッチして、いくらでも食べられちゃいます。
かき氷は黒糖ぜんざいの他に、いちご、マンゴー、宇治抹茶の全4種類。
いちごとマンゴーは、果実のみずみずしいおいしさを生かした濃厚なピューレがかかっています。
かき氷を食べたあとは、クプル限定の「琉菓」をお土産にいかがでしょうか。
沖縄の銘菓になってほしいという思いから作られた琉菓。
噛むとほろほろと崩れる食感と、ほのかにアーモンドの香りがする焼き菓子なのでコーヒーのお共にピッタリです。
2019年の10月から沖縄都市モノレール「ゆいレール」の新たな終点になり、これから注目の町でもある西原町。これを機に我が西原町の魅力を知ってもらえると嬉しいです。ぜひ一度訪れてみて下さい。
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