食事
2025.12.29
那覇空港から一直線!海を見ながらレコードとコーヒーが楽しめるカフェ「VINILE PARADISO CAFE」

こんにちは!日頃リュックと水筒を持って沖縄本島中を散歩しているライターの小鍋悠です。
海が好きで、プライベートではしょっちゅう海カフェを探しては訪れている筆者。今回、那覇市の海沿いにナイスなカフェを見つけました。
目 次
音楽の達人が営む、港を望むカフェ

「Vinile paradiso cafe(ビニール・パラティーゾ・カフェ)」(※以下「ビニパラ」)があるのは、那覇の泊ふ頭旅客ターミナル「とまりん」2F。
目の前の泊港では、沖縄本島と各離島を結ぶ船舶が発着しています。

筆者がお店に最初に訪れたのは平日の朝。「海を見ながらモーニングができるカフェ」をネットで探し、30分後にはお店に到着しました。
事前情報なしにお店に入りましたが、ピザがあまりにも美味しくて感動モノだったので、すぐに取材直談判。(※11月9日時点でピザは一時休業中)

お店のオーナー前泊正人さんは、衛星放送の音楽専門チャンネル「ミュージックバード」(東京)で約10年間セレクターを務めた経験を持つ方。。アナログオーディオ専門誌「analog」やジャズ専門誌「ジャズ批評」などのレヴュー等でも多数ご活躍の音楽の「達人」です。

店内では前泊さんが選び抜いたレコードとオーディオを使用したBGMが流れ、レコードを試聴できるリスニングシートも。

お店は沖縄本島の東海岸側に位置するので、朝は東にのぼった太陽に照らされた海や船を眺めることができます。夕方はテラスから夕焼け空を一望。海沿いのため周囲に遮るものがなく、爽快な景色が広がります。
沖縄の海や夕焼けを見ながらレコードの音とともに過ごすという、今までの沖縄観光とは一風違ったカフェ時間を過ごすことができますよ。
那覇空港も離島ターミナルも近い!観光に最適な好立地

ビニパラから車で行くには那覇空港から国道58号を一直線。約20分で到着します。とまりんには約200台の駐車場(有料)があり、モノレール駅からは徒歩約10分。港は目の前。観光に最高な場所にビニパラはあります。

沖縄には沖縄本島を除く38の有人離島がありますが、目の前の泊港からは渡嘉敷(とかしき)島や座間味(ざまみ)島、粟国(あぐに)島、渡名喜(となき)島、久米(くめ)島、南大東(みなみだいとう)島、北大東(きただいとう)島を結ぶ船舶が行き来しています。
泊港から35分で行ける渡嘉敷島、14時間のロングトリップとなる北大東・南大東島。日帰り、長期などいろんな船旅ができるので、沖縄の離島好きにはマストなスポット。ドライブの途中で日帰りの離島旅にサッと行くなんてことも可能ですよ♪

ビニパラは朝〜夜までと営業時間が長いのですが、朝派の筆者のおすすめは、やっぱり午前中。あの爽やかで新鮮な海の空気は、いや〜、たまりません!
モーニングではスープ&ピザが800円で楽しめるお得な「モーニング&ブランチ限定メニュー」があるので、朝活に是非。
ピザ職人が語るビニパラのピザの魅力

気になるビニパラのピザ。オーナーさんが激推ししてくれたのは「BLACK TRUFFLE 1,500円~」。
モッツァレラチーズとイタリア産トリュフソースを使用し、塩だけで味付けしたシンプルなピザ。トリュフソースの香りが高く、サクッともっちりした食感。しかも焼きたて!
「これ食べたら他のメニュー食べれませんよ~(笑)」と、前泊さんがニタっと笑います。

「ピザ全般、注文を受けてから一気に450度で3分で焼き上げています。イタリアの小麦粉とうるま市の「島麦かなさん」の全粒粉を使用しているのですが、気温や湿度に合わせてイーストの量を毎度調整しています。『生』『地』と書くぐらい、生地は生きています」と話すのはピザ担当の嘉弥真圭哉さん。

「(ピザ)生地の写真撮影されるの初めてです」と照れながらも、「外国のお客様はディアボラ、クアトロフォルマッジ(同1,300円~)を注文される方が多く、日本人客には圧倒的にマルゲリータ(1,000円~)が人気です」と教えてくれました。
「本場イタリアでは1人1枚食べるぐらい、ピザは軽い食べ物です。どんなお酒にも合いますし、ピザとビールはどちらも小麦ですから相性がいいんですよね。ぜひ試してみてください」。

ピザに使用しているバジルは自家菜園のバジル。泊港から吹く風の恵みを受けて潮風仕込み。プランターはお店で使っているイタリア産のトマト缶。夕方近くになると、店じまいならぬプランターじまいの姿を見せました。

取材した日は暑い日だったので、「ジェラート(ピスタチオシチリアーノ)550円」と「ジンジャエール 500円」もチョイス。
これまたジェラートがあまりの美味しさに筆者は絶句。ビニパラがある那覇市のお隣のお隣、与那原町のジェラート専門店「la pausa dolce」のジェラートだそうです。ビニパラを楽しんだ後、la pausa dolceを追っかけてドライブしてみるのも、ひとつの沖縄の楽しみ方です。
スタッフが語るお店やレコードの魅力

前述のようにオーナーの前泊さんは音楽の達人。何万枚も所蔵するレコードの中から選りすぐりの名盤たちが今日もビニパラに並びます。

レコード以外にも音楽雑誌や写真集などが豊富に出そろいます。奥のスペースを見たらもっと驚き。ヴィンテージオーディオと音楽雑誌がいっぱい。
「レコードが聴けるお店をずっとやりたかったんです。30年前からの夢でした。今はもう、ずっと夏休み気分です(笑)」。

前泊さんは故郷の沖縄を離れ、東京で36年サラリーマンをしたのち退職後に帰沖。レコードが聴けるバー「BIBLIOTHECA MVSIC(ビブリオテカ ミュージック)」をオープンし、更にこちらのカフェも2025年5月にオープン。
「バーは敷居が高いですが、カフェは誰でも入れますから。よりレコードの魅力を知ってもらいたくて。観光で沖縄にきて、この店に来て、2度沖縄を好きになってもらえたら。雨や台風で缶詰にされた時のオアシスになれたら嬉しい」と目を細めます。

そして、前泊さんは海が好きだから海の側でカフェを開いたとかではないんです、と笑いました。
36年も沖縄から離れていたことで、沖縄の海の魅力を改めて知ったのだそう。やがて海を見ながら好きな飲み物が飲めたらいいな、と思うようになりました。
そしてこのお店をオープンすることに踏み切れたのは、スタッフがいたからだと言います。
バーのつながりで元々知っていた嘉弥真さんと、以前、週末にバーでも働いていたストアマネージャーのカーンさん。このお店を営む上で重要な人物がいてくれたことで、オープンすることができました。

「レコードは今若者の中でヒットしています。オーディオも中華屋や寿司屋さんなどが買いに来てくれますね。レコードとオーディオはいつか(ヒットが)来ると思っていましたが、予想より早く来た」と、取材する側から若い女性がレコードをチェックに訪れる姿が見られました。
「ね」と、前泊さんが微笑みます。

「今はヘッドフォンミュージックの時代ですが、私はやっぱり昔の真空管で伝わる音楽が好きですね。特にヴィンテージオーディオで聞くと心に響く」。
レコードをA面からB面までチェックするストアマネージャーのカーン貴生良さんも大のレコード好き。店内のBGMは、カーンさんが好きなバレアリックサウンドがたくさん流れます。
カーンさんは東京のイベントには月イチで仕事に行くという音楽の玄人。「好きな音楽を仕事にできて、だいぶ良いです」と目を細めます。

店内では主にシティポップ〜JAZZまでのサウンドが流れます。音楽がビンビン全身に響くのは気のせいではないはず。
筆者はヴィンテージオーディオで流れるレコードをカフェで聴くのは初めて。日頃スマホで音楽を聴いてばっかりなので、余計にビニパラでの音楽が沁みました。

ビニパラに来たらば海を見ながらコーヒーを飲んでも良し、レコードを触って聴いても良し、ただただ店内の音楽に身を任せてもよし、雑誌や写真集を見ながらまったりしても良し。

沖縄ファンや沖縄リピーターこそ、沖縄の空と海を見ながらレコードを楽しむ「こだわりカフェ」を楽しんでみてはいかがでしょうか。もっと沖縄に来たくなっちゃいますよ。
[基本情報]VINILE PARADISO CAFE
住所/那覇市前島3丁目25-1 泊ふ頭ターミナル2F
営業時間/8〜19時※ 取材時情報。最新情報は公式instagramをチェック
定休日/火曜
駐車場/約200台(共有P/有料)
その他/禁煙、wifi有、子連れOK
※ピザの販売は一時休止中(11/9時点)
https://www.instagram.com/vinile_paradiso_cafe/

この記事を書いた人小鍋 悠Keyword:



















