食事
2025.12.08
那覇のローカル旅をしながらカフェでまったり読書はいかが?繁多川の人気カフェ「cafe cello」

こんにちは!日頃リュックと水筒をもって沖縄中を散歩しているライターの小鍋です。最近、那覇市の繁多川(はんたがわ)エリアに、本がいっぱいあるカフェ「cefe cello(チェロ)」(以下、「cello」と略称)を見つけました。
筆者は沖縄県内の図書館、書店、本カフェ、ホテルのライブラリーなど、本があるところは喜んで訪れる無類の本好きでもあります。今回もだいぶワクワクしながら取材に伺いました!
繁多川で、コーヒーと本とスイーツと。

お店の前の通りは、世界遺産の「識名園」や琉球八社の1つ「識名宮」など、那覇市の人気観光スポットが点在しています。観光客が多く訪れるエリアで、識名宮からcelloまでは徒歩約9分、識名園からお店まではバスで約7分ほどの距離です。
お店の前はそれらの観光スポットから那覇の中心街に向かうバスが通っており、店前にも「識名小学校前」バス停があります。
那覇のバス旅やまち歩きがはじめての方でもアクセスが簡単なので、気軽にお店に訪れることができますよ。

celloの出入り口のドアを開けると、白と茶を基調とした木の温もりあふれる店内が広がります。テーブル席、カウンター席、ソファ席と色んな席のタイプがあります。


筆者は今まで数回訪れていますが、一番最初に座った席は本棚が見えるテーブル席。2回目は、窓際の席でウチの主人と子供の保育園お迎え前にデートしました♪

中央のテーブルは6名掛けできるような大きな席。奥のカウンター席は店主とお話ししたい方におすすめ。取材時もカウンター席のお客様が店主とユンタク(おしゃべり)を楽しむ風景が見られました。
滞在スタイルもさまざまに楽しめる店内

店内の大きな本棚には、詩集や絵画集、名作漫画、絵本、絵本、童話、音楽本など大小さまざまなジャンルの本が並びます。
音楽好きな店主が流す店内BGMも、これまたナイス。読書やカフェタイムを心地よく演出するBGMも併せて楽しむことができますよ♪

カフェといえば、コーヒーやスイーツなどを楽しみたい人も多くいると思います。celloはスイーツやコーヒーのほか、トースト、煮込み料理、パスタ、オムライス、ポトフなど幅広い飲食メニューを用意しています。
お店のオープン時間は午後2時なので、遅めランチ、早めディナー、お酒のお供などと利用することができます。
飲食メニューはオールタイムOK。好きなときに好きなだけ注文どうぞ!店主おすすめの世界のいろんな薬草酒もありますよ♪

お店ではときどき音楽ライブが開催されます。旅先でローカルな雰囲気のなか、地元客に混ざって「音楽旅」はいかがでしょうか。きっといつもと一味違った音楽の楽しみ方ができることでしょう。
店主がFeel OKINAWAの読者におすすめしたいメニュー

店主の栄徳 篤(えいとく・あつし)さんが真っ先におすすめして下さったのは、「フレンチトースト 750円」。天然酵母パンを、牛乳とシナモンとてんさい糖とミントの葉が入った卵液にくぐらせ、バターで焼いたメニューだそうです。上にのったバニラアイスはチョコレートソースがけ♪
食べると、もちもち食感でシンプルストレートな風味に胸打たれました!!
天然酵母パンの旨味を生かした純粋な味のフレンチトースト。だいぶ美味しかったです。
スイーツでも食事代わりでも、シェアして食べても一人で食べても丁度良い量です。他にも、筆者は「かぼちゃプリン450円」や「ガトーショコラ 570円」などを頂いたことがあり、celloのスイーツはどれも濃厚で丁寧に作られていますよ。

店主が次におすすめして下さったのは「やんばるスパイスのブレンドチャイ 650円」。沖縄本島北部(やんばる)のスパイスを契約農家さんから仕入れして提供しているドリンクだそうです。
濃いスパイスと軽いあっさりとした口当たりで、とても飲みやすいチャイ。「濃い」と「あっさり」が同時並行できるんだなぁと筆者はえらく感動してしまいました!

celloはドリンクのテイクアウトもできます!まだまだ暑い沖縄、いや年中暑い沖縄です。繁多川~識名エリアは飲食店がほとんどありませんので、熱中症に気を付けて、上手い具合に涼みながら、まちあるきや観光スポット巡りを楽しんでくださいね。
こちらの写真は、実際に筆者が繁多川のまち歩きをしている最中に、お店でドリンクをテイクアウトした時のもの。暑い体に染み渡り、大変涼しくなりました!

取材が落ち着き、お客様が隣にいらっしゃるなか店主の栄徳篤さんがインタビューに答えてくれました。
「今年でお店は通算25年目になります。繁多川に移転して1年たちました。こちらの物件は、僕が探していた条件やタイミング、ご縁がぜんぶ揃ったときに借りることができました。日中は地元のお客様が多いですね~。子供さんやお孫さんと一緒に来店される年配客や年配客同士のグループ、80代のお客様、年配客のご夫婦、お若いグループ、40代以上の男性など、世代幅広く来店されます。夜は以前からのお客様が多いです。僕が音楽好きで父が画家ということもあり、音楽好き、アート好き、本好きが多く集まるお店です。人が人を呼んでゆっくりやってるお店って感じでしょうか。繊細さとテキトーさが入り混じった穴だらけの店です(笑)。完成しそうで完成しない『いつまでもプレオープンなカフェ』という感じです。
ランチ店でもなくご飯屋さんでもない。カフェの定義は皆さん違うと思うので、フレンチトーストや空間、音楽などがお客様の身近に感じて『好き』と感じてもらえたら嬉しいです。自然光が気持ちいエリアなので、『昼下がりの時間を過ごせてごはんも食べれるカフェ』という感じで認知されていけたらと思っています」

2025年の8月30日。取材とはまた別に、筆者はお店の25年目を祝うパーティーに参加させて頂きました。
たくさんのお客様が詰めかけ、常連客が喜んでカウンターを手伝い、長年お店をみてきたファンも新参者のファンもみんな思い思いに過ごしていて、自由な雰囲気でとっても良かったです。
お店に通い初めてまだ1ヶ月の筆者にも皆さん優しく、どなたに話しかけても笑顔でお話してくれました。
お客様も含めた、お店全体の自然体な雰囲気はどこから来ているのかと思って聞いてみると、「『自分だけが』という独占は限界が来ます。自由=『気前の良さ』だと僕は思っています。いつでも目の前を手放せる人でありたいと思っています」と穏やかに答えてくれました。

「celloの魅力は(店主の)篤さんじゃないですかねー。色々気にかけてくれます。celloの『カルボナーラ』美味しいんですよ~。毎回他のメニューも見ますが、カルボナーラ注文しちゃう」と、取材時にカウンターで座っていたお客様、砂川マリさんの笑い声がお店にこだまします。

これにてcelloの取材は終了です。「お店は穴だらけ」と店主は言っていましたが、こんなにお客様を優しく包み込む居心地の良いお店に出会えたお客様はきっとラッキー!
ナチュラルな木の温もりあふれるcello、ぜひ訪れてみてくださいね♪
[店情報]cafe cello
住所/沖縄県那覇市繁多川5-6-8
営業/14:00~22:00
店休日/日曜・月曜
駐車場/店舗から2軒下ったところに2台収容可
その他/現金のみ、禁煙
【おまけ】Celloの周りは井戸、坂、拝所いっぱいのエリア

さて、ローカルさんぽが大好物の筆者。繁多川エリアは、実は筆者は小さい頃から足繫く訪れている大好きな場所です。
今回は図書館で見つけた古地図を頼りにお店周辺を歩いてみました。徒歩でゆっくり歩いたからこそ出会えた風景は、やっぱり素敵でした!
どこもGoogle mapなどですぐ検索できますので、さんぽ好きな方はぜひ参考にしてみてくださいね。

繁多川字指定文化財「イシジャガー(石田川)」。水にめぐまれた繁多川地域の中でも、特に豊富な水量をほこる井泉。
「如何なる旱魃の時も渇水した事がなく、部落民の飲料はもちろん農耕地を潤し、戦後最も水に不自由していた時代は那覇市・(旧)真和志市の唯一の水源として繁多川がクローズアップされてきた」(真和志市誌)そうです。琉球王朝時代は元旦に首里城に献上する水が汲まれたといわれています。現在も大量の水をタンクに溜めてあるそう。
せっかくなので筆者も水を触ってみましたが、とても冷たくて気持ち良かったです!小さな魚がたくさん泳いでいましたよ。

「石田グスク(石田城)跡」と「石田城碑文」。
沖縄が琉球王国だった時代、尚清王(1527年~55年在位)のころ、首里城(しゅりじょう)の防衛のため高台地を利用してつくられた出城(でしろ)だったのでは、といわれています。側には1762年(尚穆11)年1月に石田グスク内に建立された碑文があります。
赤色が琉球王国らしいですよね。筆者は首里城の赤色を思い出しました。

古地図を見ても探すのが大変だったのは繁多川字指定文化財「フディザン(筆山)」。
筆先の形をしていることからこの名前が呼ばれているそうで、遠くからでも目に付く奇岩で、昔はもっと高かったとか。説明板には「学問の神様として地域の御願コースの1つ」と書かれていました。まちあるきがてら、合格祈願や資格・免許試験等の合格祈願やってみませんか?
今回紹介した拝所は、どこも地域の皆さんにとてもとても大切にされているスポットです。訪れた際は、静かに祈って頂けると嬉しいです。
ちなみに筆者は沖縄の神人さん・ユタさんから「拝所に行ったら自分の住所と名前を名乗りなさい」と教えられたので、拝所にいったらどこでも、そう名乗って祈らせていただいていますよ。

繁多川は、とても取材できないぐらい膨大な文化財や名所や井戸などがあります。琉球八社の「識名宮」や世界遺産「識名園」の周辺にも、いっぱいの文化財や井戸や名道があります。車道から一歩中道に入ってみると案内板がたくさん立っていますので、まずは案内板がある拝所から訪れてみてはいかがでしょうか?
観光スポットからもう一歩踏み込んだローカルさんぽ。沖縄の青空の下、沖縄の風にゆられながら、バス旅をしながら徒歩でゆっくり歩きながら、ぜひ楽しんでみてください♪

この記事を書いた人小鍋 悠Keyword:



















