観光
2022.02.10
福岡県 八女福島の伝統建築を散策する街歩きの旅(後編)

八女の伝統建築を散策する街歩きの旅(前編)から続きます。
八女茶の名付け親、老舗のお茶屋「許斐本家」は必見

八女と言えばお茶。その八女茶を名付けた老舗のお茶問屋「許斐(このみ)本家」が、うなぎBooksのすぐ並びにあります。創業は江戸宝永年間(1704年~1710年)と、なんと300年以上の歴史を持つお店。

十四代目の許斐健一(このみ けんいち)社長に許斐本家の歴史と八女茶の製法について伺いました。
八女では昔から和紙作りが盛んで、許斐本家ではその和紙や地元の竹、炭などを使い丁寧にお茶を焙煎することで、香りが高く旨味と甘みのあるお茶が作れるようになったそうです。八女のいろいろな伝統工芸がここで繋がることにもびっくりでした。

お店は江戸時代に建てられたとても趣のある建物。通りに面した部分は、板が出窓のように出っ張っていて、外から見るととても不思議な形。ここは光量を均一にして、お茶の色や香りを確認するために使われてきた場所なのだそうです。
あの長崎のグラバー邸のグラバーさんも、もともとは八女にお茶の買い付けに来ていたそうです。これも私は全く知らなかった情報なのでびっくりしました。
[基本情報]許斐本家
 住所:福岡県八女市本町126
 TEL:0120-72-0201
 営業時間:9:00~17:00
 定休日:元旦、第三日曜日 その他臨時休業あり
 http://www.konomien.jp/
八女の絶品ランチ!ミシュラン掲載のお蕎麦とごぼう天うどん

古民家をリノベーションした「そば季里 史蔵(そばきり ふみのくら)」は、グルメ本のミシュランにも掲載されている有名なお蕎麦屋さん。
休日となると遠方からも多くの方が訪れ、お店の前に行列ができるそうです。
この日は平日の開店直後を狙ったので、すぐに案内していただきました。


おすすめは大人気のランチ限定・数量限定の「きこり膳」(税込1,000円)。手打ちのもり蕎麦、天ぷら3種、豆腐ハンバーグ、蕎麦の実のご飯に香の物がついて、とてもリーズナブル。
蕎麦はとても香り高く、天ぷらもサクサクでとてもおいしかったです。いろいろなものを少しずつ味わえ、大満足のランチとなりました。
[基本情報]そば季里 史蔵
 住所:福岡県八女市本町154
 TEL:0943-24-2227
 営業時間:11:00~15:00/17:00~20:00(蕎麦がなくなり次第終了)
 定休日:火曜日

また、福岡といえばうどん。こちらもおすすめのお店があります。
市役所前にある「つるや 市役所前店」は、筑後の小麦を石臼で挽いたうどんが食べられます。おすすめは「ごぼう天うどん」。
大きなごぼう天がだしを吸って、文字通り「ジュワー」っと音を出しているのは圧巻。サクサクしたごぼう天と、つるつるしてコシのあるうどん。とてもおいしかったです。
[基本情報]つるや 市役所前店
 住所:福岡県八女市本町650
 TEL:0943-23-5570
 営業時間:11:00~14:30 / 17:00~20:30
 定休日:月曜日
八女の伝統工芸品を知るなら「八女伝統工芸館」

八女は職人の街。手漉き和紙、仏壇、石灯ろう、竹細工、久留米絣、桶、提灯などの伝統工芸が盛んです。
どんな工芸品が作られているのかを見るには、「八女伝統工芸館」がおすすめ。無料で入館でき、いろいろな工芸品が一堂に展示販売されていて、見ごたえがあります。
こんなに伝統工芸がたくさんあるということに、改めて驚きました。

私が行ったときは、ちょうど竹細工の実演中。この工芸館では、紙漉きなどの体験もできるようです。
[基本情報]八女伝統工芸館
 福岡県八女市本町2-123-2
 TEL:0943-22-3131
 開館時間:9:00~17:00
 休館日:月曜日(ただし、国民の祝日・休日にあたる場合は開館)・年末年始
夜も散歩したいノスタルジックな街並み

八女福島の夜の散策も楽しみの一つです。
昔ながらの提灯屋さんがあったり、古民家を再活用した宿や伝統工芸の提灯屋さんなどから漏れてくる灯りがノスタルジックな雰囲気を作り、昼間とは全く違った姿を見せてくれます。

その中の一軒、「恵比寿酒店」は、地元の酒蔵のレアなお酒も買うことができるおしゃれな酒屋さん。とても上品な若女将が、その人に合いそうなお酒をおすすめしてくれます。

私は、おすすめの地元の日本酒を2本買いましたが、とてもおいしかったです。
昼間は試飲コーナーもあるので、お酒好きならぜひ試飲してみてくださいね。
[基本情報]恵比寿酒店
 住所:福岡県八女市本町245
 TEL:0943-22-8107
 営業時間:11:00 〜19:00
 定休日:火曜日・水曜日
 https://www.ebisu.ltd/

八女福島の伝建地区(でんけんちく)は、コンパクトにまとまっていて、歩いて回るのにぴったり。観光地を巡る旅ではなく、ゆっくりとその土地を味わいたい人に人気があるそうです。
なので、自分のペースで巡ることができるひとり旅にもおすすめです。
レトロな建築が大好きな皆さん、伝統工芸が大好きな皆さん、福岡からの日帰りや一泊旅行に訪れてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人勝 朝子Keyword:





















