観光
2019.12.15
季節ごとに訪れたい!鹿児島市「仙巌園」で菊に紅葉、郷土料理を味わう
鹿児島県の国道10号線沿い、桜島と錦江湾が望める場所に立つ仙巌園(せんがんえん)は江戸時代初期、島津家19代光久によって築かれた薩摩藩主島津家の別邸です。
菊まつりが行われていた11月の仙巌園に、モデルの濱田さんと共に天文館を散策後、大島紬を着て巡りました。
まず目を引くのは、仙巌園から見える桜島と錦江湾。光久は桜島を築山に、錦江湾を池に見立てた類を見ない庭造りを実現したのです。
そのスケールの大きい庭園は、2015年世界文化遺産に登録されました。
目 次
甘い香りが立つ仙巌園は写真スポットでいっぱい
早速入園すると、色鮮やかな菊が迎えます。華やかに飾られた駕籠・塔などが展示されていて、園内は菊の甘い香りに包まれています。どこも写真スポットです。
しばらく撮影を楽しんだあとは、小腹を満たすために両棒餅屋に入りました。
「両棒餅屋」で鹿児島の郷土菓子をいただく
両棒餅(ぢゃんぼもち)とは一口サイズの甘い餡のかかったお餅で、言わばみたらし団子のような味です。
さて、大きくないのに「ジャンボ」とは?方言で「両棒」のことで、武士が刀を二本挿していた様子を指すようです。焼きたての餅は柔らかく、焦げの香ばしさがお茶と合います。一皿6本(税込360円)お茶は人数分頂けるので、仲間でシェアしてもいいですね。
併設する薩摩のれんでは鹿児島の銘菓、名品が揃っているのでお土産選びも楽しめます。
紅葉に癒される山側と桜島に圧巻する海側では違う景色を楽しめる
紅葉が美しい時期だったので、山側も歩きました。山上から流れてくる水音に癒されます。
秋とはいえ暖かい鹿児島。まだ青い葉と色づいた紅葉のコントラストが美しく、のんびりと腰を下ろしたくなる気持ちになります。
一方海側は青い海と空が美しく、どこまでも続く景色にどんどん足が進みます。
島津家が暮らした別邸でお殿様気分を体験
御殿の入場も可能で、実際に島津家が暮らした屋敷で当時の暮らしぶりを見学できます。
藩主の部屋は屋久杉が使われ、外国の来客をもてなす部屋はシャンデリアが灯されています。
多数見られる釘隠しの中には、白薩摩の桜島大根もあり、世界でも珍しい代物です。
御居間では殿様と同じ目線で机に向かってみました。庭全体を最も美しく見られる部屋で目の前に佇む桜島がとても雄大。桜島と錦江湾も庭の一部として取り入れたという意味が、ここではっきりします。
薩摩近代文学を学べる「鹿児島世界遺産オリエンテーションセンター」
御殿を出て次に訪れたのは、令和元年11月に新設した鹿児島世界文化遺産オリエンテーションセンター。
薩摩藩第11代藩主の島津斉彬は薩摩藩を強くしようと、ガス灯の実験やガラスの製造など、あらゆる開拓に貢献しました。金属を融解する反射炉は実物を見ずに文献を読んで建設したそう。
こちらの部屋では、島津斉彬が薩摩藩開拓に貢献して薩摩藩が強くなるまでの流れをわかりやすく学べます。関連書籍を閲覧できる学習スペースもあります。
書籍を読んだ後に外にある反射炉跡やガス灯を実際にみると、改めてその偉業に感心させられます。
頭を使うとお腹が空くのはなぜでしょうか…?最後にランチをとることにしました。
郷土料理「鶏飯」もいただける茶屋でほっと一息
甘味処仙巌園茶寮に訪れました。大島紬を着たスタッフが席へと案内してくれます。
鹿児島の郷土料理「鶏飯ランチ」(税込1300円)と鹿児島茶の「抹茶と菓子」(税込980円)を注文。鶏飯のだしは鶏のうまみがしっかり出ていて、スープも飲み干してしまいました。
抹茶はスタッフが中央カウンターで立ててくれます。凛とした立ち姿も美しいですね。
おいしいお茶に満足したところで今日の散策は終了です。
およそ1万5千坪の広い敷地は、くまなく歩くと2時間はかかります。
お茶やお土産を楽しみながらだと半日過ごせる仙巌園。ひな祭り、曲水の宴など、季節ごとに催しが行われています。正月は着物だと入場無料。
旅行の計画を立てたら訪れてほしい名勝です。仙巌園出口にある世界文化遺産の尚古集成館もぜひ見学してくださいね。
[基本情報]仙巌園・尚古集成館
住所:鹿児島市吉野町9700-1
電話:099-247-1551
営業時間:8:30〜17:30
年中無休
駐車場:有り(有料)
入場料:庭園 尚古集成館 御殿/大人・高校生以上1500円(庭園 尚古集成館のみ/1000円)小・中学生750円(庭園 尚古集成館のみ/500円)
鹿児島中央駅より車で20分
鹿児島空港から車で40分
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