観光
2019.10.17
九州を「さるこう!」甲突川沿いの遊歩道で明治時代へとタイムスリップ
九州弁で歩くことをさるくといいます。のんびりさるくと、車や電車では気づかない発見があります。前回、前々回と宮崎市のさるき方を紹介しましたが、今回は筆者が好きな明治維新と縁深い鹿児島市のさるき方をご紹介します。
ルートは、鹿児島県の薩摩半島を流れる甲突川沿いの遊歩道。春は花見の人気スポットで、眺めの良さと街なかにある便利さから、常に人が集う場所です。甲突川左岸の遊歩道は明治維新の頃の歴史を感じられるように整備されています。
目 次
早朝7時、東急REIホテル鹿児島をスタート!
今回は鹿児島中央駅から徒歩5分の鹿児島東急REIホテルを早朝7時にスタートします。
[基本情報]東急REIホテル鹿児島
鹿児島市中央町5-1
099-256-0109
駐車場:あり(有料)
ホテル近くに流れるのが甲突川。ホテル北東側の高見橋を渡ると、すぐに大久保利通像に出会います。
実は以前鹿児島県では「大久保さんは西郷どんを裏切った」との認識が広がっていたようで、大久保利通の人気はさほど無かったようです。大久保像が作られたのも、西郷像より40年も後のことでした。しかし大河ドラマで2人の友情が描かれたことで、今では人気のスポットになっています。
まずは朝食をとるため、カフェヒカルヤに向かいました。甲突川沿いを5分歩けば到着です。目印は歴史ロード“維新ふるさとの道”と記された門構え。
ヒカルヤは門のすぐ北側にあるカフェで、早朝7時からオープンしています。
目覚めのコーヒーは朝カフェ「ヒカルヤ」で
ヒカルヤは5席のカウンターとテーブル席3つ。こじんまりとしている店内に漂うコーヒーと焼きたてパンの香りがたまりません。黒板に書かれたメニューもオシャレです。
厚切りトーストにキャラメルソースがたっぷりかかった「厚切りパン・ド・ミセット(490円税込)」を注文しました。サクッと焼けたトーストもコーヒーも香ばしく、幸せな気持ちになります。早朝から外でコーヒーが飲めるのは贅沢な時間ですね。
ランチにはキッシュのセット、夜はワインが飲めるので、いつでも居心地良く過ごせるカフェです。
[基本情報]ヒカルヤ
鹿児島市加治屋町5-12-102
099-223-8104
駐車場:なし
営業時間:7:00〜17:00(日曜は12:00まで)
定休日:月曜日
2人の偉人が構えるトリックアート
朝食でお腹を満たした後、維新ふるさとの道は帰りに通ることにして、先に向かい側の維新ドラマの道に入りました。
6枚の柱から出来ているトリックアートが目印です。向かって左斜めから見ると西郷隆盛、右斜めから見ると大久保利通になっています。
街中に突如現れる7基のモニュメント!
さらに維新ドラマの道を進むと、このようなモニュメントが目に入ります。
突然現れたこのモニュメントは明治維新の歴史ドラマを7話に分けて解説してくれます。
無料アプリをダウンロードしてモ二ュメントにかざすと、絵が動き出すARで約3分のドラマを見れます。そのため、ガイドいらずで好きな時に歴史が学べます。このエリアにはフリーWi-Fiが飛んでいるので、サクサク見れますよ。
西郷隆盛生誕の地で想いを馳せる
続いて、遊歩道から少し外れた西郷隆盛誕生地(西郷家)まで歩いてみることにしました。
ここには西郷隆盛が生誕し、西郷隆盛没後は弟の西郷従道が土地を守った歴史が記されています。
おすすめしたいのは、ここから大久保利通生い立ちの地(大久保家)までさるくルート。「大久保家」は先ほど紹介した「維新ふるさとの道」の中に立地しているのですが、「西郷家」からわずか400メートルの場所なのです!こんな近所で時代を動かす同士が住んでいたなんて感慨深くなりました…。ちなみに西郷家から徒歩2分の場所には大山巌生誕の地もあります。
西郷家からさらに北西に進むと下級武士の屋敷が建っています。昔からあるかのように佇む屋敷は、まるで時代劇の撮影地のよう。そこを抜けると再び大久保利通像に戻ります。
明治時代から現代に切り替わった合図のように、目の前には車や市電が合間なく走行してます。
これでタイムスリップは終了です。
もう少し歴史に触れたい方は遊歩道内にある鹿児島市維新ふるさと館に訪れるのがオススメです。幕末から明治にかけての鹿児島の歴史を、映像・ジオラマ・ロボットを使い紹介してます。じっくり見学すると3時間くらいはかかるので、観光にも最適な施設です。
[基本情報]鹿児島市維新ふるさと館
鹿児島市加治屋町23番地1号
099-239-7700
駐車場:有り(無料)
料金:高校生以上:300円小・中学生:150円
営業時間:9:00〜17:00
定休日:不定休
さるいた後は、「かごっまふるさと屋台村」の鹿児島ご当地ランチ!
再びホテルに戻る頃には、もうお昼前でした。ホテルすぐ横のかごっまふるさと屋台村でランチをとって締めることに。
ここは鹿児島のご当地グルメが楽しめる25店舗の居酒屋が集まる場所で、夜はもちろん、ランチも営業しています。鹿児島特産のカンパチや黒毛和牛、黒豚などご当地グルメが食べられるので観光客に人気です。
筆者が選んだのは桜島灰干し屋せいせんで頼んだ「灰干し唐揚げ定食」。灰干しとは、特殊なセロファンで食材を包み、桜島の火山灰でサンドし熟成させる製法です。灰干しにより適度に臭みや水分が抜け、程よい柔らかさになるようです。
味付けはあっさり塩味。鶏肉は柔らかく、衣はサクサクで、ご飯がすすみます。柚子コショウで食べても美味しかったです。
[基本情報]かごっまふるさと屋台村
鹿児島市中央町6-4
099-255-1588
営業時間:各店舗による
明治維新150年を記念して整備された「歴史ロード“維新ふるさとの道”」と「維新ドラマの道」。明治維新に想いを馳せながら甲突川沿いをさるいてみてはいかがでしょうか?
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