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2019.01.12

縁結びの「出雲大社」が沖縄にもあった!「吉凶の判断がない」沖縄分社のおみくじ

沖縄出身なのに、ここ最近まで全く存在を知りませんでした。なんと沖縄にも、あの「縁結び」で有名な出雲大社があったのです。果たして沖縄の出雲大社は、あの由緒正しい島根県の出雲大社とどのような繋がりがあるのか。とても気になったので、新年早々の元日に初詣へ行ってきました。

なぜ、沖縄に出雲大社があるのか

1970年(昭和45年)、沖縄の祖国復帰を記念して日本の美しい文化を伝える目的で、島根の出雲大社から沖縄分社として建立されたそうです。

正式名称は「出雲大社沖縄分社」。

沖縄だけが、戦後の特殊な事情から「分社」の名称を認められ、日本各地では分祠(ぶんし)」「分院の名称で親しまれています。

一般的には、島根県の出雲大社のことを「いずもたいしゃ」と呼びますが、驚いたことに正式名称は「いづもおおやしろ(出雲大社)」と読むのだとか。各地にある出雲大社の「分祠」や「分院」、「沖縄分社」の場合、「出雲大社」を「いづもたいしゃ」と読むらしいのです。

大國主大神とは!?沖縄分社のご祭神について解説

ご祭神は、島根県の出雲大社と同じく、大國主大神(おおくにぬしのおおかみ)であり、いわゆる各地で祀られている「だいこくさま」のことです。

だいこくさまは、なぜ、縁結びの神様なのでしょうか。

その理由は諸説ありますが、だいこくさまが多くの女神と結婚して子宝に恵まれたこと。毎年旧暦の10月には日本各地の神々が出雲大社に集まり、さまざまな縁結びの神議り(かむはかり=会議)をなされるからというのが有力説のようです。

また縁結びは、男女の縁だけではなく、仕事やお金、人間関係、子宝の縁など、人々を取り巻くあらゆる繋がりのご縁のことを指すそうです。つまり、「恋愛の縁結び」といった解釈よりは、「すべてのご縁(良縁)をつなぐ」ことの意味合いが込められているのです。

島根県まで足を運ぶには遠いけれど、沖縄で参拝できるとは。これは嬉しい限りですね。

沖縄県那覇市古島に位置する「出雲大社沖縄分社」までの行き方

出雲大社沖縄分社は、沖縄都市モノレール「古島駅」から徒歩3分。古島駅の改札口を出て右側に進みます。

上記の写真の通りに矢印に従って進めばOK。

①東口に出る
②階段を下りて右側の歩道を歩く
③さらに路上の階段を下りて右側へ進む
④そのまま直進する

すると、沖縄分社の駐車場が見えてきます。車でお越しの方は、この駐車場をご利用ください。

そのまま道なりに進むと、1分弱で着きます。

さすがに元日は混雑!拝殿まで45分の待ち時間

予想だにしない展開が待ってました。

普段はガラガラだと聞いていた沖縄分社。ところが、元日に行ってみると行列ができていました。沖縄県外の方からすると「初詣のお参りで並ぶのは当たり前でしょ?」と感じるかもしれません。

しかし、神社仏閣が少ない沖縄では、昔は初詣でお参りをする風習がなかったのです。初詣をするこもができる場所も限られているため、やはり元日は混雑するようですね。

沖縄分社の前には、1軒の屋台がありました。

「タコライ棒」が気になる…。.

参道入口には、神聖な意味を持つ出雲大社のご神紋があります。

その少し手前に、出雲国造を代々務めている千家家の方が手植えした桜の木が茂り、1月下旬から2月上旬にかけては沖縄の桜シーズン。この時期を狙えば参拝するついでにお花見もできます。

緋寒桜や寒緋桜といわれる沖縄の桜は、冬に咲くのです。

手水鉢(ちょうずばち)にもご神紋。

ここで手を清めてから拝殿へと進みます。

参道を進んでいくと、ところどころにシーサーが置かれ、よく見ると左右で対になっています。数えてみると5対、計10体のシーサーがお出迎え。

このシーサーを縁に見立てて「5縁(ご縁)を結ぶ」といった意味が込められているのだとか。

「縁結び絵馬」が大半を占める絵馬掛け。絵馬のイラストが、出雲にまつわる古事記の神話「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」なのです。

中には「死ぬほどモテたい」と書いてあるものも。

(どうかその方の願いが叶いますように!)

シーサー顔の四角い石造五重塔が、なんだか沖縄っぽいですね。

そして、ついに拝殿到着!ここまでの待ち時間は45分でした。

拝殿には、国内最大級といわれる島根県・出雲大社の「しめ縄」、のミニ版が祀られています。

参拝作法は、出雲大社と同じく「二礼四拍手一礼」。拝殿に作法の説明書きがあるので、それを見ながら参拝すれば大丈夫です。

出雲大社沖縄分社の「お守り」と「おみくじ」

沖縄分社のお守りとおみくじを確認してみると、いくつか個性なものを発見。

ユニークなお守りとしては、 60年に1度行われる大遷宮を記念した期間限定の「蘇守(よみがえりまもり)」「カード型のお守り」が気になりました。カード型ならお財布にも入れやすくて便利そう。

出雲大社おみくじは、「吉凶の判断はありません」と書いてあります。

「さくらんぼ根付きの縁結びみくじ」「出雲大社おみくじ」が気になり、2種類ともおみくじを引いてみました。

出雲大社おみくじは、内容を読んでから自分で良し悪しを判断するという感じ。

縁結びみくじは、理想の相手を星座や血液型で判断していたり、私の引いたおみくじには「牡牛座はさけましょう」とも書かれていました。牡牛座、脱落…。

縁結びみくじの中には、和柄さくらんぼの根付けが入っていて可愛くてほっこり。

ご利益は、縁結び以外にも家内安全、交通安全、安産祈願、厄除など。

縁結びの神様だけじゃなく、狛犬もいた

沖縄分社では、子孫繁栄を意味する親子の狛犬玉取り狛犬が鎮座しています。

玉取り狛犬は諸説あるようですが、丸い心や魂の象徴。また、ネギの花にも似ていることから生命力の強さなどを表わし、言葉に気を付けなさいといった戒めの意味があるとされています。

 

出雲大社沖縄分社は縁結びのご利益があるだけでなく、日本の神社仏閣の文化にも触れることができます。余談ですが、石垣島にも出雲大社があるそうです。その名も「出雲大社先島本宮」だとか。沖縄本島の那覇市内と石垣市白保にある沖縄の出雲大社に、ぜひ訪れてみてください。

今年もみなさまに、素敵な「ご縁」がありますように!

[基本情報]出雲大社沖縄分社
住所:那覇市古島1-16-13
電話:098-885-0346
駐車場:あり (共用駐車場)

この記事を書いた人Shino
那覇市出身。新しいこと、面白いこと、美味しいもの好きのフリーライター。台湾に5年在住経験あり。現在、沖縄ライフスタイルマガジン「Porte(ポルト)」、台湾旅行情報ガイド「台北ナビ」などで執筆中。観光、グルメを得意とする。今年の目標は撮影スキルを磨くこと! このライターの記事一覧

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