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2019.04.01

宮崎県の工場見学シリーズ!霧島酒造「KIRISHIMA WALK FACTORY」

南九州では「だれやめ」という言葉があります。「だれ(疲れ)」を「やめる(止める)という意味で、「今日も1日お疲れ様」の意味を込めた晩酌のことです。昔から南九州では焼酎文化が根強く、今となっては全国的にも焼酎が浸透しています。

宮崎県都城市には、本格焼酎を製造している「霧島酒造」があります。「黒霧島」「赤霧島」が有名で「だれやめ」のCMでもおなじみの霧島酒造工場見学に行ってきました。

霧島酒造が直営する「焼酎の里霧島ファクトリーガーデン」には志比田第二増設工場があり、焼酎の製造工程を見学できます。

工場見学の申し込みは電話予約のみ。1日2回実施していて、所要時間は約45分です。たくさん歩く工場見学なので「KIRISHIMA WALK FACTORY」と銘打ってるそう。受付はお土産ショップ&レストランの「霧の蔵ブルワリー」にて、住所氏名を記入します。ひとりからでもスタッフが案内してくれて、料金は無料です。

霧島酒造の工場見学スタート!工場に入った途端、焼酎の香りがふわり

今回、お話を伺ったのは霧島酒造広報担当の梅元里菜さんです。入社当時はあまり飲めなかった焼酎が「入社してからは、だれやめが欠かせなくなりました」と驚きのお話でした。

梅元さんと案内スタッフに早速工場を案内してもらいました。入った途端に焼酎の甘い香りが立ち込めて、これは焼酎好きにはたまらないでしょう。

さらに驚いたのが工場という概念を覆す、趣向を凝らした施設です。広いロビーには霧島酒造100周年の記念ボトル、CMで使用された小道具が並びます。これは眺めてるだけでも飽きません。

霧島酒造

アートを楽しみながら、まずはシアターで焼酎が出来るまでのルーツを学びます。霧島酒造で作られるほとんどの芋焼酎の原料芋は「黄金千貫」(こがねせんがん)です。この芋の特徴はでんぷん質が豊富に含まれていること。

シアターではその芋の目線で出荷から焼酎が出来るまでのルーツを学べます。

例えばですが…

芋「私は綺麗に磨かれてから工場に運ばれます」

などと面白かったです!

続いて体感コーナーは、大地の中をモチーフにした部屋です。サツマイモの模型を触ったり、蒸留酒の香りを体験できます。

タンクの中でプチプチと発酵する微生物が働く音も体感できますよ。

いよいよ、実際に稼働している製造現場の見学へ

今まで博物館を見学してるような気分でしたが、工場の現場に到着しました。現場は芋の選別、芋蒸し、仕込みの様子が見られます。製造の流れなどを、スタッフが詳しく案内してくれます。筆者が以前から抱いていた疑問にも答えてくれました。(※ここは撮影禁止です)

芋の選別は機械ではなく人の目と手で行ない、排出された芋くずや焼酎粕は、メタン発酵でバイオガス化し、工場内のボイラー燃料や発電に有効利用されているそうです。常に時代を意識した取り組みを感じました。

筆者「通常、焼酎はアルコール度数が25度ですが、なぜ宮崎の焼酎は20度なんでしょうか?」

梅元さん「酒税の影響ですね。戦後、お酒の醸造が一般家庭で制限されたことにより、密造酒が横行していたのが発端です。密造酒対策として酒税の高い25度ではなく酒税が安い20度の焼酎が普及した名残です。宮崎ではロックで飲む人が多いようですが、県外に出荷する焼酎は25度が主流です。

なるほど。そんな理由があったんですね。同じ焼酎でも度数で選ぶことができますね。

ラストの試飲タイム!ほくほくの黄金千貫と冷たい霧島裂罅水

再びロビーに戻ります。ここで霧島酒造の焼酎に欠かせない芋「黄金千貫(こがねせんがん)」と「霧島裂罅水(きりしまれっかすい)」をカウンターで試食・試飲できます。まるでオシャレなバーのようでした。セイロで蒸したさつま芋はホクホク。試食が終わると一通りの見学が終了です。

工場見学が終わってからも楽しめる施設がいっぱいです。「霧の蔵ブルワリー」にはお土産売り場とレストランがあり、焼酎の試飲ができます。筆者が気になった商品は日向夏のビール。ほんのりフルーティな味わいでした。

他にも焼酎ソフトクリームや黒霧島もなかなど珍しい商品が揃い、レストランはチキン南蛮や宮崎牛など、宮崎の名物が食べられます。

さらに別棟には霧の蔵ベーカリーがあり、焼きたてのピザや、焼酎もろみを使った食パンが人気。日向夏やマンゴーの地元特産のジャムも販売しています。また、カフェスペースでイートインもでき、コーヒーが100円で飲めます。

まろやかな地下水・霧島裂罅水と霧島山に祭られた霧島焼酎神社

二代目社長がおいしい水を求めて掘り当てた霧島裂罅水です。焼酎造りの大敵である鉄分をほとんど含まないまろやかな口当たりが特徴です。霧島山脈に降った雨がシラス層、火山灰土などをくぐり抜けてろ過された純度の高い地下水を自由に汲むことができます。

奥には霧島焼酎神社があります。霧島酒造の創業者、江夏吉助が「霧島山の恵のおかげで焼酎ができる」と感謝の意を込め、霧島神宮から分霊を受け祭ったのが始まりです。ご利益は「健康寿命」「商売繁盛」「縁結び」です。

見る・聴く・香る・味わうの体験ができる「焼酎の里霧島ファクトリーガーデン」にぜひ足を運んでみてください。霧島酒造は、宮崎と鹿児島の県境から近く、宮崎県側に位置します。宮崎県で焼酎の文化に触れて、宮崎・鹿児島で「だれやめ」してみませんか。

 

[基本情報]
焼酎の里霧島ファクトリーガーデン
宮崎県都城市志比田町5480
駐車場あり

工場見学問い合わせ
0986-21-8111
電話受付時間:9:00〜17:00
見学時間:1回目11:00〜、2回目13:30〜

https://www.kirishima-fg.jp/

よしだゆみ
この記事を書いた人よしだ ゆみ
食う、寝る、遊ぶが大好きな本能系。 良いものは伝えたくなる性分で、ライター、料理講師、温泉ソムリエやってます。楽しいを求めて何処へでも走るライター♪ このライターの記事一覧

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